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二人の出会い

01 人形街


 一 二体の出会い


 <Mei02>

 私の耳元で響く機械音が私を呼んでる。

 <あなたのペアが決定しました。至急256研究室に来てください>

 ・・・・・・やっと、決まった。

 そんな言語を、私は体の中のどこかで呟いた。

 私には、ココロなんて物体は整備されていない。そんなものは不要だからだ。

 私は、人間ではない。でも、完全な機械というわけでもない。

 私は、Mei02。白と青の布というものから作られた、メイド服を纏う、

 たった一体の、人造人間。

 <了解>

 耳元から返事をする。

 <至急そちらへ向かいます>



 <Gos01>

 ・・・・・・

 <Gos01>

 ・・・・・・・・・・・・

 <反応をお願いします、Gos01>

 <静粛にお願いいたします>

 しつこい耳元の機械音に、私は反発した。

 <要件があれば即急述べてください>

 <あなたのペアが決定しました。至急256研究室に来てください>

 ・・・・・・・・・え?

 私は、この言語を理解するのに、約3.5秒もの時間を消耗した。

 人間から見ればどうってことのない3.5秒だが、私達人造人間にとっては貴重な時間だ。

 ・・・・・・一秒あれば、何百発敵に攻撃できるか。

 <Gos01>

 <了解しました>

 ・・・・・・やった。

 <至急、そちらへ向かいます>

 ようやく、私にも、ペアができる!



 <到着しました>

 私が耳元で呟くと、すぐさま機械の声。

 <どうぞ、はいりなさい>

 目の前には、茶色いドア。銀色のドアノブが、天井のライトに輝いている。

 そっと、ドアノブに手をのばす。

 ・・・・・・ここを開ければ、ペアがいる。

 すっと手首を捻り、ドアを手前にひいて・・・・・・・・・・

 

 中には、椅子に座った、一人の少女・・・人造人間がいた。

 <・・・!>

 <いかがでしょう、Mei02?>

 機械音に、反応ができない。

 真っ赤なリボンがついているかかとの高い靴、黒と赤がクロスしているハイソックス。何十にもなったパニエをしくのは、まるで黒魔女のような赤黒さをたたえたゴスロリ。膝の上で重ねている両手をおおう、四

、五重に白が重なっている姫袖。十字架の模様がある大きな襟。頭にも、当然赤い髪飾り。

 ・・・・・・なんて、可愛い・・・!!!

 「あなたが、Mei02」

 少女がそういった。

 そして、私の返事を待たずに、

 「よろしくね。私は、Gos01」

 


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