表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
結婚する気じゃなかった妻に恋をした。かなり重症  作者: はるくうきなこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/15

4そんなつもりじゃ(チャーチル)


 まったく、何で俺が殴られる?それにしてもあのメイアとか言う侍女何者だ?女だてらに俺を殴るとか信じられん。

 まあ、確かに言い方が悪かった。それでも俺だって契約書の意味くらいわかっている。

 それに俺が最初に白い結婚と言ったんだぞ。

 グレイスみたいな不細工な女に手を出すわけがないだろう!

 それに、まず俺はあの傲慢でプライドの高いカトリーナとの結婚ですっかり自信を無くして以来まったく役に立たなくなっている。

 グレイスが思っているような事も出来るはずもないんだからな!


 って思っていたが。

 結婚式でグレイスのベールを上げて口づけをしようとした時、啞然とした。

 いやいや近づけた顔に移ったのは‥

 なんだ?眼鏡かけなくていいのか。うん?銀色の髪は最初から美しいと思っていたが、何だ?この透き通った紺碧色の瞳は。眼鏡をかけていたせいですっと通った鼻筋にも気づかなかった。唇だってこんなにプルンとして可愛いじゃないか。

 気づいたら彼女の唇を奪っていた。

 本当はもっと長くキスしていたかったが理性を総動員して唇を離した。

 閉じた瞼が微かに震えて長いまつ毛が儚げで胸の奥がざわついた。

 思わず抱いていた肩をぎゅっと掴んで慌てて手を離した。

 その間に股間に熱が収縮され長い間感じなかった情欲に驚いた。


 いや、そんなはずはない。普段と違う緊張と久しぶりに女に触れたせいだ。きっとすぐに萎えてしまうに違いない。

 実際、そのまま興奮は収まり何もなかったかのようにソコは落ち着きを取り戻した。

 やっぱり。


 そして祝宴が始まり、適当なところで新郎新婦の退室。親戚からはヤジが飛ばされ女性からは妬ましいような視線に見送られた。

 着替えをして湯あみを済ませ当然夫婦の寝室に入った。

 そりゃそうだろう。

 誰もいない。

 あっ!白い結婚だったな。まあ、あの時のグレイスを見ればみんながそう思ったはずだろう?それに俺もあっちが役に立たないからどうやって誤魔化そうかと悩んでいたし、その方が都合が良かった。んだが、だが、せめてみんなに初夜があったと思わせるべきだろう。

 だからグレイスに声をかけたのに。

 君だって使用人達への手前もあると思うから、これは俺の気づかいだと分からないのか?

 そもそも、俺が言いだしたことで契約書まで交わしてるんだ。約束を違えようなんて思うはずないだろう。

 確かに結婚式までの顔合わせは一度っきりだったが、それでも今日教会で誓ったじゃないか。


 これじゃ明日両親に何を言われるか。

 ”やっと結婚したんだ。チャーチルお前は嫡男なんだ。今度はちゃんと跡取りを作ってもらわなくてはな”

 父ロナルドが期待を込めた声で言った。

 ”ええ、それにオーブ子爵家からはもっとお金を融通してもらいたいの。チャーチルあなたが彼女をうまく操ってちょうだいよ、相手は初婚なんだから、わかってるでしょ!”

 母のマルタはすでに新しいドレスを注文していた。明日の結婚式で着るらしい。ったく、誰の結婚式だよ。

 それにどうやって女を操れって言うんだ?教えてくれよ!!

 親父が事業に失敗したんだろう?

 その穴埋めをどうして俺がやるんだよ。

 俺がいつ結婚したいって言ったんだよ!!


 俺は夫婦の寝室で大の字になって文句をたらたら言った。

 でも、グレイスがあんな美人だったとは意外だった。それに、胸だって大きかったな。

 いや、でも白い結婚は変えるわけには行かない。そんな事より俺の不能が知れる方が問題だろう。

 それにあの護衛少しグレイスと距離が近くないか?最初に俺の所に来た時もあいつが一緒だったな。

 はっ、俺、何考えてるんだ?

 はっ、こんなんじゃこの先が思いやられそうだ。

 どこまでも果てしない空間が広がっていた。









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ