宣戦布告
「よお。久しぶりだな、猛。相変わらず女子侍らせてるのか?」
ダンジョンから出ると剣也が話しかけてきた。他の元パーティーメンバーもいる。
「失礼ですよ。誰ですかあなたたち?」
翼が割り込んできた。
「猛の元パーティーメンバーよ。いくら影薄くて役立たずだからって一応は先輩なんだから覚えないのは失礼よ」
茜は冷めた目で剣也たちを見ながら言った。お前も結構失礼だぞ。
「生意気な女だな。まあいい。今なら特別に許してやるから戻って来いよ、猛。またパーティーに加えてやるよ」
剣也は偉そうに指をさしてきた。
「断る。お前らとまた組む理由がない」
おれはすぐに却下した。
「はあ?!何でだよ!せっかく戻ってきていいって言ってんのに!」
剣也はすごい形相でにらみつけてきた。
「はっ。どうせ挑戦してるダンジョンを攻略出来ないから泣きついて来てるだけだろ。忠告したのに追放しといて今更そんなこと言うの虫良すぎだろバーカ」
おれの言葉に剣也は顔を赤くした。
「た、頼むよ。もう色んなやつらにパーティー加入断られてるんだ。おれたち仲間だろ」
剣也は泣き落としにかかった。
「追放しておいて仲間も何もないでしょう…」
望が珍しく辛辣なことを言った。ああ見えて内心キレてるみたいだ。
『自業自得だよ。君たちは大人しくビーストキングの手下でいるべきだったんだ。それが嫌なら少しは自分で考えないといけなかった。今更戻って来いと言ってももう遅いよ』
闇みくるは冷たい声で言い放った。
『悪いこと言わないからもう帰った方がいいよ。まだ配信切れてないんだよ。これ以上無様晒されて評判下がってもいいのかな?』
すかさずみくるが忠告した。どっちも声同じだから一瞬わからなくなるな。
「ぐ、ぐぬぬぬ…」
剣也は歯ぎしりした。配信されてると聞いてビビってるようだ。
「なるほど。それはいいことを聞きました」
それまで黙って話を聞いていた秀が割り込んで来た。
「文句があるなら猛を賭けてパーティーバトルをしましょう。勝った方のパーティーに猛が正式に加入するというのはいかがでしょう?」
秀は狂ったような笑みを浮かべて言った。
「何を勝手なことを!そんなの受ける必要なんてないですよ」
翼は正論を言った。
『確かに普通なら君の言う通りだ。けど今の宣戦布告は配信に乗ってしまっている。受けないとこっちが叩かれる流れが出来てるってわけさ。断ってアーカイブを消す方が拡散されるだろうね』
闇みくるは冷静に指摘した。さすが配信者。そういうことはよくわかってるようだ。
「や、やることが汚いですよ…」
「何とでも言いなさい。我々が再起するにはもうこれしかないんですよ!」
秀は目をギラつかせながら言った。
「…猛。現時点だと私たちとあいつらどっちが強いの?」
茜がおれに聞いてきた。
「総合的に見れば明らかに向こうだ。装備もスキルも向こうの方が充実してるしな」
おれはごまかさずに本当のことを言った。
「そう。じゃあ私たちに勝ち目あると思う?」
茜は更に質問してきた。
「さあな。そんなのやってみなきゃわからねえよ」
「そう…。よくわかったわ」
茜はおれの言葉にうなずいた。
「その勝負受けて立つわ。猛の子分の立場に甘んじてるやつなんかに負けるはずないもの」
茜はそう宣言しながら杖を剣也に突きつけた。
雑に追放ざまあの流れにしてみました。次は対策まで話が進めばいいと思ってます。




