顔合わせ
『そうだ。パーティーに入ることが決まったことだし顔を合わせておくか。さすがにプライベートでも闇みくる呼ばわりされたくない』
闇みくるは思わぬ提案をしてきた。
「そりゃ会ってくれた方がありがたいが…。本当にいいのか?Vツベラーが軽々しく素顔を晒して」
『身内に明かす分には問題ないさ。君たちならバラすこともないだろうしね』
闇みくるは明るい口調で言った。どうやらおれたちのことを信用してくれているようだ。
「そっちから提案してくれるなら喜んで会いに行くわ。私も一度会ってみたいと思ってたもの」
茜は闇みくるの提案に乗った。
「異論はないよ。ボクも会ってみたかったしね」
「私も賛成です…」
翼と望も賛成した。
『じゃあ決まりだね!さっそく案内するよ。ついて来て!』
みくるははりきって病院から出ようとした。
「獅子王猛さん。診察の準備が出来ましたので診察室までお越し下さい」
そんなみくるの足は受け付けの人の言葉で止まった。
『あはは。忘れてたよ。診察終わったら行こうね!』
みくるはそう言って楽しそうに笑った。
ーー
『じゃーん!ここがみくるたちのアジトだよ』
診察が終わった後、おれたちがみくるに案内された場所はものすごく高いビルだった。
「かなり目立つ場所にあるな。もっと隠れた所にあると思ってたぜ」
『極秘研究はむしろ堂々としていた方が怪しまれない物さ。表の顔が光り輝いている程闇が目立ちにくいんだよ』
闇みくるは楽しげに言った。
「言ってることがマッドサイエンティストっぽいわね。勝手なイメージだけど」
茜は呆れ顔で言った。
『みんなただいまー!みくるちゃんのお帰りだよ!』
みくるはビルの自動ドアをくぐると大声であいさつした。
「お帰りなさいませ、みくる様。『美姫と獣王』の皆さんを連れて来たということはパーティーに加入したんですね」
受付嬢はおれたちを見て呟いた。どうやら配信を見ていたようだ。
『そうだよ。それで闇みくるちゃんと顔合わせするってことで連れて来たんだ!』
みくるはそう言ってにっこり笑った。
「みくる様はそう言ってますが、よろしいのですか?」
受付嬢は事務的に闇みくるに尋ねた。一応確認した感じなんだろう。
『ああ。パーティーに入ったんだから顔くらい合わせた方がいいと思ってな』
闇みくるは受付嬢に答えた。
「わかりました。これが来客用のセキュリティカードです。後スマホとカメラ類は預かりますのでこの袋に入れて下さい」
受付嬢はそう言ってカードと袋を出してきた。
「かなり機密でしょうししかたないわね。情報流出には注意しないといけないだろうし」
おれたちはスマホを袋に入れた。
『それじゃ行くよ。みんなついてきて』
みくるがエレベーターに乗り込んだのでおれたちは後に続いた。
『認証完了。これで闇みくるちゃんのフロアに行けるよ!』
みくるがボタンを押すとエレベーターは地下に下りて行った。
「地下なんだね。マッドサイエンティスト感が増してきたよ」
「そうですね…。明らかに通常じゃ行かない所でしょうし…」
翼と望は素直な感想を言った。
しばらく下りるとようやくエレベーターが止まった。地下も相当深いようだ。
『それじゃ闇みくるちゃんの部屋に行くよ』
みくるが扉の横の機械に手をかざすとドアが開いた。認証機能もついているようだ。
『ちゃんと忘れずにカードでタッチしてね。そうしないと1人じゃ出れなくなるから』
おれたちは機械にカードをかざしてから部屋に入った。
「ようこそ。我がラボへ」
部屋に入ると椅子に座った女が歓迎してきた。
長くなったからここで切ります。顔合わせてなくてすみません。




