表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/7

5.休息

ーーーー俺は今、一階層の真下にある巨大湖に戻って来ている。


二つ目の宝箱に入っていたボタン式松明と丸められた白紙を一つずつ、液体の入っていた空の容器と白い布を二つ持って、ここに戻って来たのだ。



「さて、先ずは…」



俺は湖の近くに目印としてライトスティックを挿し込み、その直ぐ後ろを剣の先端で弧を描く。




そしてその中を……掘る!


掘る、掘る、掘る…とにかく掘って掘って掘りまくる!




「はぁ、はぁ……これぐらい掘れば良いだろ」




体育座りをしたら丁度首から先が地面から飛び出す位まで穴を掘り、一旦脱出する。


そして次に白い布を広げて長さと大きさを確認し、穴を少し埋めたりして地面から浮かず、尚且つ穴を跨ぐように微調整。



そこまで出来たら後少し!


布の両端の中心を剣を使って小さな穴を開け、

そこにライトスティックを地面ごとぶっ刺して固定する!


それを繰り返し行い、穴の表面を布で覆い隠せば出来上がり!



…因みに布を固定する道具についてだが、ライトスティックの量が全然足りなかったので、剣に丸まった紙に傘、さっき目印に刺して置いたもう一本のスティックと、ありとあらゆるものを使って代用しておいた。


今更だが一つ目の宝箱に入ってたライトスティック、取っておけば良かった…




とまぁ、そんな事はどうでも良いとして。




仕上げに湖と穴の間に溝を掘ってあげれば……俺流水風呂の完成だ!



こうして水を分けてやれば湖自体には何の影響も無いし、湖に潜む魔物に襲われる心配も無い。


だが一つ問題があるとすれば、水が溜まりきるまで時間がかかる事だ。



なので、この金魚鉢みたいにしたフラスコ瓶を使って時短する!



…と、その前に。


流石に喉が渇いたので、空のフラスコ瓶を使って水を汲み、水分補給をする。



充分喉が潤ったら、作業開始!




ーーー数分後。


水は見事に穴ギリギリまで溜まっていた。


俺は服を脱いで身体を掛け水で洗った後、ゆっくりと水の中に身を埋めた。



「冷た!」



俺の情け無い声が響き渡った。




水に浸かってから数分経つと、冷たさを感じなくなって来た。


なんだか気分が落ち着いた俺は、ふと天井を見上げてみる。



そこには当然、()()()があった。



その穴から漏れ出す淡い光は、まるで月のようだ。



「……ここ、なんだか海岸みたいな場所だな」



大きな水平線に砂浜、そして月の光。





このアングルから見ると、そう思わずにはいられなかった。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ