エドワード視点3
「レイ、私のレイチェル。今日も君は綺麗だね。愛しているよ。」
言葉とともに、触れるだけの優しいキスをレイチェルに送ると、うっとりとしたレイチェルの瞳と目が合う。
「私もです。エディ。」
そう言って、微笑むレイチェルは天使のようだった。
穢れをしらない天使。
何不自由なく暮らしている苦労を知らない天使。
その笑みは誰をも癒すだろう。
「レイ。こうしてずっと抱きしめていたい。早く婚姻を結びたいのに・・・。あと一年経たないと婚姻を結べないだなんて。」
「仕方ありません。この国では18に満たない男性は結婚できないのですから、エドワード様がそれを破ることはできません。」
抱きしめたレイチェルの身体は柔らかく暖かい。
ずっと、私だけのものにしたい。
でも、この国では18にならないと結婚ができない。
私はまだ17だ。あと1年。それが非常に長く感じる。
一部例外はあるが。実は私はその例外を望んでいる。
なぜならば、一日も早くレイチェルを名実ともに私のものとしたいからだ。
「わかっているよ。それでももどかしい。早くレイチェルを身体だけではなく、名実ともに僕のものにしてしまいたいよ。でないと、誰かに奪われてしまいそうだ。」
「私も、エドワード様がどなたかに取られてしまうのではないかと心配ですわ。」
「心配はいらないよ。私にはレイだけだから。」
「私もエディだけです。」
心配そうに眉根を寄せたレイチェルに笑顔とともに、レイだけだと伝えれば、レイチェルは嬉しそうにはにかんだ。
その笑みがとても可愛らしい。
ずっと、独り占めにしておきたい。
この目蓋にずっと焼き付けておきたい。
「レイ。異世界からの迷い人がこの国にもやってきたらしい。とても優秀な人物で来月から王宮で働くことになる。しばらくは私もサポートにまわることになるだろう。レイに会う時間が減るかもしれない。」
マコトのことをそっと切り出す。
マコトはとても良い男だった。
きっとレイチェルもマコトを頼りにするだろう。そして、マコトはレイチェルのことをきっと手助けして正しき方向に導いてくれるだろう。
そのために、レイチェルと会う時間が減るのは耐え難いが、レイチェルが幸せになるのなら、耐えられるだろう。
「ますます国が発展していくといいですね。」
レイチェルの少しだけ硬い声が聞こえてくる。
最近、レイチェルは皇太子妃という重圧に押しつぶされそうになっているのではないかと思うことがある。
そのためにも、マコトの協力が必要になる。
「そうだな。」
そう答えてからレイチェルを見ると、何故だかレイチェルは真っ青な顔をしていた。
「レイチェル・・・?」
呼びかけても返答がない。
そのまま、レイチェルはその場に崩れ落ちようとしたので、慌ててレイチェルの腰をつかみゆっくりとその場に横にした。




