その後のマコト4
翌日、早々に荷物をまとめたマコト様はエドワード様の皇太子宮を出て行った。
エドワード様も私も引き留めることはしなかった。
だって、これはマコト様が決めた道だから。
だけれども、マコト様を見捨てるということではない。
マコト様が困っている時は全力でサポートする予定だ。
そう、私たちはマコト様と約束をした。
「マコト様・・・行ってしまいましたね。」
「・・・ああ。寂しくなるなぁ。」
「そうですね。」
マコト様を送り出した日、私はエドワード様と一緒にソファに隣り合って座っていた。
思い出すのはマコト様の優しい笑顔。
「でも、そのうち落ち着いたら顔を出すといっていたな。」
「そうですね。」
「ダンジョンってどんなところなんだろうなぁ。マコトだったら勇者の一行になれるかもしれないが心配だな。」
「マコト様ですものね。」
マコト様の実力はわかっています。
数々の魔道具をつくり、様々な役立つ知識を持っているマコト様はとても強い味方となるでしょう。
だから、きっと勇者の一行に迎え入れられるはずです。
「ああ。そう言えば、ヤークッモ王国でレイチェルについていた侍女のマルゲリータも勇者一行に加わるようだよ。」
「えっ!?マルゲリータさんがっ!?」
エドワード様の言葉にしんみりしていた気持ちが一気に驚きへと変化した。
マルゲリータさんが勇者一行に加わるだなんて初めて聞いたのだ。
というか、マルゲリータさんが勇者一行に加われるほど強いとは思ってもみなかった。
「彼女は隠密に長けているそうだ。だから、罠だって解除できるようだ。その腕は隣国一だそうだよ。」
「そうなんですか、マルゲリータさんが・・・。知らなかったですわ。」
そう言えば、マルゲリータさんは時々姿を消していたような気がする。
言われてみるまで気が付かなかった。
「あと、ユキ殿も勇者一行に加わるそうだ。聖女として。」
「聖女っ!?」
「ああ。ユキ殿の治癒の魔法はすごいだろう。どんな傷でも一瞬で治すからな。規格外だ。」
「そ、そうですか。」
ユキ様が聖女かぁ。
ちょっと信じられないような気もするけれども確かにユキ様の治癒の力はすごかったからなぁ。納得かも。
「勇者の元にみんな集まるんですね。エドワード様も混じりたいのでは?」
「ははっ。そうだな。私も冒険というものをしてみたかったな。」
そう言って笑うエドワード様は夢を見ているような瞳をしていました。
一国の皇太子という役割がなければきっとマコト様と一緒に世界を旅していたのかもしれません。
「またいつか会える日に土産話をいっぱい聞かせてもらおう。」
「そうですね。」
その後、マコト様は無事に勇者一行に加わることができたという風の便りがあった。
そうして、勇者一行が無時にダンジョンを踏破できたという噂も伝わってきた。




