6 無意識に作られると怖い③
何か消えたデータと別のルート進んでる(笑)
まぁ、いいか!
何とかヴィンターリアとニトリの中間地点に物見矢倉……いや監視橋とでも言おうかを無事に完全させニトリへと到着すると、
「また変な事をしてたみたいね」
フィナが呆れた様子で出迎えてくれた。
「何で知ってる!?」
「夜中に煌々と灯りを付けて作業してたら話題にもなるわよ」
「あぁ、何か不可解な事が起きてるって?」
「いえ、マサルがまた何かやらかしているって皆で言ってたわ」
やはりそういう扱いなのか……少し悲しくなるな。
「じゃあ、俺は船着き場作って適当に整備するからフィナは手伝ってくれるか?」
「別に良いですけど……適度に自重して下さいね」
「おう」
適当に返事を返してフィナを連れて海岸へと向かった。
「じゃあ、適当に自重って事でアイテムボックスの中にある大きい岩盤を取り出して配置するだけで良いかな! って事で、そりゃ!」
掛け声に合わせて家程の岩盤を海岸線に沿って海に放り込む。
「自重って何なんでしょうね……手伝いも要らないですし」
「ほら俺って所詮はホームセンターの従業員だったからさ、実用性重視で飾りっ毛も何もあったもんじゃないからさ……」
「……適当に職人使って飾り付けですね。本当に面倒な事ばかり押し付けて……」
「そのうちメイとリュリュもニトリに来るから手伝わせてやってくれ」
「あっ、ついでに灯台でも作ろっと♪」
「おい、コラっ! 自重は何処に棄てた!?」
この時、俺はビクティニアスへの想いをただただ持て余し思い付くがままに物作りへとぶつけているのだが自覚は無く暴走はまだまだ続くのであった。