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プロローグ 『恋するということ』
恋することは傷つくこと。少なくとも、俺はそう思っている。
片想いをすれば心が締め付けられる。
告白すれば多くの場合振られて涙する。
別れ話を切り出されたら心が深く抉られる。
けれど、恋をすることをやめることはできない。
分かっていても、熱い想いが湧いてくるのだ。
そして、俺、秋月司も再び恋をした。いや、してしまったのだ。
四六時中彼女のことばっかりで、いつも彼女を視線で追っている自分がいる。
だから俺は、彼女──東條夏希から呼び出されたとき、告白だと思って舞い上がっていた。
そう、その内容を聞くまでは……
