少年との出会いの巻
今回は弥勒主観のお話です。前話と被るとこが多かったのでだいぶはしょりましたm(_ _)m
北の大森林で獣の異常種が多数目撃されていると情報を得て弥勒は、通常なら1週間かかる距離を3日で移動していた。
たしか、さらに奥地に現地民の暮らす集落がいくつかあったはずだ。そこを拠点に調査するとしようか。と、木から木へと飛び移りながら考えていた。
天高く満月が輝く頃、かなりの速度で移動していた弥勒は進む先に大きなチャクラを感じ、足を止めた。そこには、体長が5メートルはありそうな赤黒い色をした巨大な猪の姿があった。
赤黒猪は、そばに5体の3メートル級の猪を連れてどこかへ移動しているようだった。赤黒猪は他の猪と比べ2周りほど大きい。そしてなんと、全身を赤いチャクラが覆っていたのだ。
『これはやっかいですねぇ。』
弥勒はぼそっとつぶやく。
どこへ行くか様子を見ていようかとも思ったが、猪達の進む先には現地民の集落があることを知っていた弥勒はやれやれと言った表情で猪達の進む先へ高速移動し待ち構えた。
しばらくするとドスンドスンと地を鳴らしながら猪達がやってきた。こちらの存在には気づいていない。弥勒は手に持った小型の刀に渾身のチャクラを込め、木の上で身をひそめる。
猪達がちょうど下を通り抜ける瞬間を狙って弥勒は赤黒猪に飛びかかる。狙いは眉間に真上からチャクラ刀を突き立て瞬時に絶命させることだ。
だが、思いのほか刀は深くは突き刺さらず、絶命には至らなかった。それでも赤黒猪にとっては深手であることには変わらない。暴れる赤黒猪は運良く来た道を引き返すかのように走り出す。それを追うように他の猪達も引き返していく。
『とりあえずはこれで問題ないでしょう。』
逃げていく猪達を見ながら弥勒は額の汗を拭った。さすがにあの巨体で火の性質だと分が悪かったか。弥勒はふーっとため息をついて野宿の準備を始めた。
『今日で4日目。明日は集落に停めてもらいましょうかねぇ。』
独り言をぶつぶつと呟いていると、
『カーンカーンカーン』
急に警報のような鐘の音が聞こえてきた。方角は集落の方からだ。まさかとは思いすぐに荷物をまとめ集落へと急いだ。
集落では3メートル級の猪が暴れていた。
『あらら、取り逃がしてたんですね。』
ポリポリと頭をかきながら弥勒はつぶやく。
その後は瞬殺で猪を倒し、なんか村人からお礼を言われたので泊めてもらうことになった。猪からぼた餅である。
次の日に、周辺の調査目的と数日泊めてもらうことを許可してもらい宿主の半蔵さんと家に戻った。家で息子さんがなにやらゴソゴソしていたのを見ていると、白湯を出現させ器用に扱っているではないか。驚きより先に声が出た。
『その技、誰に教わったんですか?』
聞くと師はおらず、独学で試行錯誤しているとのこと。私にチャクラの使い方を教えてほしいとまで言ってくるとは‥‥‥。
次の日に忍くんの実力を目にして正直愕然となりました。彼にはチャクラの常識が一切当てはまらないのです。拡散・消滅反応が起こらないばかりか、チャクラの回収まで自然とやってのけてしまい。それなのにチャクラの形質変化は一切できなかったので、試しに私の風チャクラを回収してもらうと、一目見ただけで風遁の術を発動させてしまったのです。印もまだ教えてないのにです。
弥勒は教える立場であるためあまり驚いた表情は出さずにいたが、忍のこれからの成長に期待するのであった。
次話は忍の本格的な修行開始からです。
お楽しみに(=゜ω゜)ノ
でも、2日ほど空くかもですΣ(゜д゜lll)