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弟子入りの巻

翌朝、半蔵と白マントの男(名を弥勒(みろく)というらしい)は、昨日の経緯を話すために朝早くから出かけている。


俺も付いて行きたかったが目が覚めたらすでにいなかったので、あきらめて日課である朝の訓練をしている。


あれから色々と試してモヤについて少しわかったことがある。

まず、モヤの量が最初の頃と比べて飛躍的に増えていること。使うほど増えるのか、俺自身の成長による増加なのかわからないが、野球ボールくらいしか出来なかったのが今ではバスケットボールくらいの大きさまで集めることができる。さらに、時間も最長で5分ほど維持が出来るようになった。


しかし、未だにわからないのが使用方法である。

試しに庭の石ころを握ったままモヤを出してみたところ、石ころにモヤが移ったのだが何の変化もない。投げてみたり割ってみたりしたのだが普通の石ころとなんら変わりはない。


石に移ったモヤは何時間たっても消えることはない。もう一度握って体のモヤと一緒にするとモヤの回収は出来た。だが、まだまだわからないことが多すぎるのだ。


「その技は誰に教わったんですか?」


ふいに、後ろから声がした。

振り返るとそこには白いマントに黒い長髪を後ろで括っている男、弥勒(みろく)の姿があった。


「えーっとなんの話ですか?」


弥勒がモヤの存在について知っているだろうということは猪討伐の件で知っていたが、とりあえずはぐらかしてみる。


「きみにはその"チャクラ"が見えているでしょ?でないとそんなに器用に扱うことはできませんからね。」


「弥勒さんもこのモヤ見えるんですか?父様や母様、村の人たちには見えなかったんです‥。なので、自分一人で練習していました。」


と、少し驚いたように答えた。


「それは"チャクラ"と言って。特殊な人達にしか見えないし、使えないものなんですよ。えっーと君はたしか‥‥。」


「半蔵と楓の息子で、名を(しのぶ)と申します。お願いします。そのチャクラの使い方を教えてくれませんか?」


弥勒の言葉を遮るように俺はお願いした。


これはチャンスだ。1人であれこれ考えるより誰かに聞いた方が手っ取り早い。少しでもきっかけがつかめれば後は自力でなんとかなりそうだし。


「そうでしたね。挨拶が遅れましたが私は弥勒(みろく)という者です。今は訳あってこの地域の森を調査しに来ている旅人です。そうですね、もうしばらくはこの村にお世話になるかと思いますのでその間だけでしたら構いませんよ。」


そうして、俺は弥勒に弟子入りすることが出来た。昼食を取りながら弥勒は半蔵と楓に俺の話をし、2人は驚いた様子で俺の顔を見ていた。


その日は森の調査に出かけるということだったので、稽古は明日の朝にすることになり、俺はちょっと遠足に行く前日の気分で浮かれていた。


次の日の朝に俺と弥勒は村から出てすぐの周りに何もない広場まできた。


「まずは、そのチャクラなんですが自在に使える人は世界中でもほんの僅かしかいません。私も世界を旅して10年ほどになりますがその中で出会ったのも数えるくらいしかいません。」


と、弥勒は話し始める。


「君がどれくらい使えるか見せてもらってもいいですか?」


「わかりました。いつも練習でやってることしますので見ててください。」


そう言って俺は右掌にモヤバスケットを作っては消し、作っては消しを数回繰り返し。近くの石ころを拾ってチャクラを付与して、すぐに回収して見せた。


「‥‥‥‥。もう一度やって下さい。」


あれ?結構自信あったけどだめだったか?俺はちょっと自信なさげにもう一度同じことを今度はゆっくり時間をかけてやってみせた。


「そこで、止めてください!」


石ころにチャクラを付与したところで弥勒が急に声を発した。


「その石を貸して頂けませんか?」

「これですか?」


俺は手に握ったチャクラ石を弥勒に渡した。弥勒は真剣な表情でその石を観察していた。


「なんか変ですか?」


俺はなにがおかしいのかと思い弥勒に尋ねた。


「この石に付与したチャクラ消えてませんね。いつもこんな感じですか?」


「いつもそうです。いつまでも消えないので自分で回収してます。なんか変ですか?」


「ふむふむ、そうですね、君は少し特殊な子かもしれませんね。でもまぁ"使う者"は全員特殊と言えば特殊なんですけどね。」


と、弥勒は1人で勝手に理解して納得していた。


その後は弥勒の世界冒険記を聞かされながらチャクラについての基本的なことを教わって終わった。

次回、チャクラについてと、世界について少しだけ説明する予定です。なるべくわかりやすく書こうと思いますがわからなかったらごめんなさいm(_ _)m

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