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1029年07月23日
近頃は少し暑いくらいの風を感じれるようになってきましたね。
こんな風を受けていると、神樹祭も近づいてきたって気がしてきます。
怠け猫だって、あくびをしながらも身体を起こす時期がやってきたということなのですよ!
この時期になると、少しでも涼しい風が感じられるように、木々に囲まれた場所に行きたくなってしまいます。
青々とした木々の匂いに、甘い果実の魅惑な香りを堪能するのもこの時期だけの楽しみになりますものね!
手にした果実の香りに誘われて、鼻を鳴らしながら白い犬がついてくるのも微笑ましい光景なのですよ。
それも獣狩りが順調だからこその楽しみというものです。
魔王様の街でも風を少し暑く感じるようになってきていると思いますが、体調はいかがでしょうか?
神樹祭も近づいてきていますので、なにかと忙しい時期となっていることでしょうが、どうかお身体にはお気をつけてくださいませ。
魔王様の体調が崩されますと、とても心配になってしまいますので!
それでは元気に過ごして頂くためにも、あなた様の調査員「埋もれた蛙」が暑さも気にならないくらいの情報をお伝えいたしますね!
「ティルファ」では獣狩りは順調に進んでいまして、今は「フユユン」や「パチレーロ」まで足を運んでいるのですよ!
そのためか、獣狩りも終わりが見えてきましたので、街も大分落ち着いてきています。
実際のところ「フユユン」と「パチレーロ」に向かった狩りの人達で、獣狩りは終わったと言っても良いでしょうしね。
「フユユン」と「パチレーロ」へ向かった人達はまだ戻ってきていませんが、獣狩りの情報としてはもう不要なものなるものです。
狩りから戻ってこないのも、おそらく近くの街で宴でも開いているからでしょう。
「ティルファ」から少し離れた場所となりますので、そうなってしまうのは仕方ないものです。
ただ、怪我などをしてないかだけは心配してしまいますね。
身近な方を心配する姿はいつも見かけるのですが、不思議なことに獣狩りに参加する血気盛んな方達には伝わらないみたいなのですよ。
早く無事な姿を見せてあげれば良いのにって、魔王様も思いませんか?
とにかく何ごともないことを祈るばかりというわけなのです。
さて、獣狩りが落ち着いてきましたので、人が溢れかえっていた請負勘定所もやっと出入りが楽になってきましたよ!
人を分けながら入る必要がないことは素晴らしいものです。
今まで請負勘定所に貼りだしていた獣狩りの情報が取り除かれてきていますので、本来の依頼内容を手に取ることができるようになってきているのですよ。
請負勘定所がまともに動くことができれば、私達の仕事も楽になりますものね!
もう!本当にやっと私達も落ち着くことができるのですよ!
そんな街としても「シンデレ」としても落ち着いてきた時期なりましたが、今だからこその仕事というものがあります!
獣狩りが終えた頃のあまり危険がない時期にしかできないことなのですが、「ティルファ」から少し離れた森で木の実などを獲ってくるという仕事があるのですよ!
「ティルファ」から「フユユン」へと向かって進むと左手側に森が見えてくるのですが、そこの森へと向かうのです。
結構色んなものが獲れる森でして、ウィムビュワやイルグミなどの木の実や、色染めに良い木の葉や野草なども手に入りますからね。
近頃はハーブが手に入りやすくなっていますが、今まではこの時期に薬となりそうな野草などを獲っておくのが重要だったのですよ。
甘いものなんてそうそう手に入る機会もないので、ウィムビュワなんかは是非とも手に入れたいものです。
もぎ取ったウィムビュワをその場でかじるのは、とても幸せになりますよ!
甘い果汁と果肉が口の中で広がる瞬間は、思わず口元が緩んでしまいもの!
ああ!思い出しただけでも胸いっぱいに幸せを感じることができるのですよ!
ウィムビュワは乾燥させた方が甘くなりますので、お菓子としてはその方が好まれるのですが、私としてはそのままの方が嬉しくなりますね。
日持ちさせるためにも乾燥させた方が良いのは分かるのですが、せめて子ども達にもそのままで食べられるように多く獲ってくるようにしているのです。
ふふ、皆を笑顔にさせるものはとても素敵なものですね!
「ティルファ」としては重要な森での採取ですが、当然ながら請負勘定所にも手伝いの依頼状が貼りだされています。
森へ足を踏み入れることができる期間は限られていますので、どうしても人手が必要となるものです。
私達「シンデレ」も仕事に余裕があれば、その依頼を積極的に受けるようにしています。
あまり危険ではなくなったといっても、個人で森に行くのはやはり危ないと思いますしね。
必要なものは手元に置いておきたいというのも、当然ながらありますが。
さて、そんな森の採取ですが、「シンデレ」からは私と絡まない蔦が参加する形となりました。
そういえばなのですが、絡まない蔦が果実酒を作るんだ!って意気込みながら木の実をもぎ取っていたのですよ。
珍しく張り切っていましたので何も言いませんでしたが、料理もできないのにどうやって作るつもりなのでしょうか?
誰かに作ってもらうつもりだったのかしら?
とりあえずウィムビュワは、子ども達に配ったりと数が必要ですので奪い取っておきましたけどね。
そしてですね、無事に請負勘定所の依頼もこなすことができて、それなりのものも手元に置くことができたのですよ。
ええ、この時期はウィムビュワなどの甘いものを手に入れることが結構重要となりますので!
一部の木の実を干してから、焼き菓子などを広げない翼先輩と作ったりもしないといけないのですよ!
ウィムビュワとイルグミを混ぜた焼き菓子なら、甘さに食感も楽しめるものができそうですので、楽しみではありますけどね!
さて、聡明な魔王様にはこんなに甘い食べ物について書いていることが不思議に感じることでしょう。
これらは個人的なことばかりではありませんので、ご安心くださいませ!
実はこの時期になると、甘い食べ物を求めるお客がやってくるのです!
"ティリ―=ホフマン"という「ネイスリム」で主に商売をやっている商人なのですが、彼は組合長とは古くからの知り合いのようなのです。
組合長の元に訪れるのですが、大の甘いもの好きなところがありますので、お菓子などの甘い食べ物を用意しています。
少し面倒に感じることもありますが、"ティリ―"様は気持ち良く食べてくれますので、お出しする立場としては嬉しいものなのですよ!
もちろん"ティリ―"様はお菓子を食べたり、組合長の顔を見に来るためだけに訪れるわけではありません。
"ティリ―"様は「ネイスリム」では結構大きな商人のようでして、色んな商品に関わっているようなのです。
色んな商品といっても何でも手を出しているわけではありません、方向性としては実用性の高いものを目標としていますね。
装飾の激しい衣装を作る職人よりも、動きやすい衣装を作れる方が好んで人材を確保しているようなのです。
「ティルファ」は腕の良い職人は多くいますので、"ティリ―"様の必要な人材を探すのに丁度良いのかもしれませんね。
今は神樹祭の準備も落ち着き、職人も大体戻ってきていますので、空いている職人を探すのに適していますし。
それもあって、わざと獣狩りの終わる頃に合わせて「ティルファ」へ訪れてくるのです。
ふふ、甘い食べ物が用意できやすい時期を狙ってもいると思うのですけどね!
最近では、友人の靴職人が特にお気に入りだったりします。
彼が作った靴がとても歩きやすかったみたいでして、惚れ込んだ!っといってましたね。
"ティリ―"様は「ティルファ」へ訪れる機会があれば、必ずと言っていいほど靴職人の友人にも顔を出してくるのですよ。
何度も誘っているようなのですが、何故だが友人は断っているようなのですけどね。
良い話だと思うので、受ければ良いのにっていつも思ってます!
ああ、そういえば今回も"ティリ―"様は会いたいって言ってましたね。
今思い出しましたが、友人へ声をかけるのを忘れてました…
明日にでも声をかけておこうと思います。
獣狩りに行ってなかったら良いのですが…
さて、明日も早いので、今回の報告はここまでとさせて頂きます。
明日は広げない翼先輩とお菓子を作る予定なのですよ!
"ティリ―"様のためにも美味しいものが仕上がるように頑張りますね!
新しいお菓子に挑戦ですので、少し、本当に少しだけ楽しみだったりします!
では、魔王様、良い夢を見てくださいませ。
埋もれた蛙




