おい、何やってるんだよ。1
日常系
題名
おい、何やってるんだよ。
バッっと、カーテンを開ける音でいつものように眩しい日差しを浴びて俺は起きた・・・
?「起きろー!朝だぞー」
いつものように、と俺の生活が始まる。
男「あー、今起きるよー・・・たぶん」
そう、適当に言ってもう少しだけ生活が始まるのを拒もうとすると
?「そういうやつは大抵おきねーんだよ!」
と、そうそうと返される・・・
まぁ、起こしてくれるのはありがたいが・・・。
このお節介なやつは友。
俺のいつもの朝の生活の始まりに登場してくる俺の親友だ。
小学生からの付き合いで、なんだかんだと一緒に居る。
男「可愛い幼馴染が起こしてくれるならすぐ起きるんだけどな」
そう、ぼやきながら俺は起き、着替え始める。
男友「俺もおまえが可愛い幼馴染ならもっと起こしがいがあっていいんだけどな!」
なんのあてつけかそう返してくる友。
最初に言っておくが
俺と友はそういう関係じゃない、断じて。
だけど最近、こいつホモ臭くなってるなと感じる・・・
男友「おまえが望むなら幼馴染みたいな感じに起こしてやるけど?」
ほんとに大丈夫か、こいつ
男「やめてくれ」
俺はそう言って朝飯を食べに台所へ足を運ぶ。
台所へ行くと、母さんと妹が先に朝食をとっていた。
母「友君、いつも起こしにきてもらって悪いねー」
母さんが俺の朝食を用意しながら友に言う。
友「いえいえ、俺のほうこそこうやって朝ごはんもらってるんで~」
友は母さんにそういいながら、朝食をがつがつ食べている。
友はいつも俺を起こして朝食を我が家で食べている、友の両親が
朝いないこともあって友はこうしてうちに食べにきていることが多い。
妹「友さん、今日の夜宿題教えてー!わかんないとこあるんだー!」
友「あー良いよー、今日も男んとこで遊ぶつもりだったし!!」
妹「友さんと兄さんはいつも一緒だねぇ」
もう友はうちの家族じゃないかってレベルでいつも居る。
男「今日もあのゲームの続きでもするかー?」
友「そだなー、アレお前とやると楽しいからな!」
俺が友とやっているゲームの話を振ると嬉しそうに反応してくれる友。
割とゲームの相性も良いのでこういうことでは話題が尽きない。
妹「何をヤり合うのー?そっち系?あたし隣で見ていい?」
男「おまえは宿題やるんじゃなかったのかよ?」
妹「いやー、兄さんと友さんの展開が気になって・・・」
妹が少し前から良くない方向に進んで居て、兄としてとても不安で
しょうがない。
友「じゃあ、今日も気合入れてヤるしかないな!!」
友が妹にノッてワルノリしている…
男「朝からなんて会話してんだよ・・・」
妹のあっち系の気が盛んになっているのはこいつがワルノリをするからじゃ
ないかと最近割りと思うんだが・・・
男「おっと、そろそろ家を出ないと遅刻するぞ!」
こんなやりとりをしていたせいか時計の針がいつもより進んでいた。
友「む、じゃあ妹ちゃん、続きは帰って来てからな!」
妹「はい!!!」
男「そんなことで盛り上がるなよ・・・マジで」
友と妹のしょうもないやりとりを俺はやれやれと見つつ学校の準備をし終わり
男「じゃあ、行ってきますー!」
友「ごちそうさまでしたー!いってきまっす!」
妹「あ、あたしもー」
俺が出て、そのあとをすぐ友がついてくる。
妹も急いで学校へ行く支度をしているようだ。
俺と友は急いで駅へ向かう。
高校が少し遠いところにあるので駅での通学がやむえないのだ・・・
友「あー、やべ 定期に金チャージすんの忘れた!!」
友が少しあわてながらチャージをする。
男「おいおい、早くしてくれよ」
朝、くだらないことしてるから罰が当たったんだろうよ
俺は心で毒づきながら友を急かす。
友「よっしゃ、エネルギー満タン、
いつでもいけるぜ!!」
俺「わかったから、さっさとしてくれ・・・」
定期のチャージが終わり走って俺の元へ来る友。
なんでこんなにテンションが高くなっているのか
そのテンションの源はどこからきてるのか呆れてくる
俺はそう思いつつ電車へかけこむ。
電車は朝の通勤ラッシュと言うこともあり混んでいた。
正直、人がぎゅうぎゅう詰めで精神的に来るのだが・・・
友「ふふ~ふんふん、ふんふんは~」
音楽プレイヤーを耳につけ上機嫌で友がすぐ隣で鼻歌を歌っている。
こういう耐性高いやつはうらやましいよ
俺はそう思いつつ友を見ていたが
友の3つ隣の女の子がもぞもぞしているのが目に付き
なんだと思いつつ目を細めていると
友「ん?俺の鼻歌がそんなにうまかったか?もっと大きな鼻歌を・・・」
ここぞとばかりに息を吸い込み鼻歌を始めようとする友。
お前の鼻歌なんてこれっぽちも聴いてなかったよ・・・
男「おい、電車内だからやめろ」
マジで周りのこと考えてくれ・・・
友「じゃあ、なんで俺のほう見てんの?」
友が聞いてくる。
男「いや、あの子がちょっと様子がな」
友「ん?」
友が俺の目線を追うように周りをキョロキョロする。
友「おお!あの子か、地味だn・・・っつぅ」
足をふんづけて黙らせてやった。
男「声がでけぇよ」
友「いってぇな・・・踏むことないじゃん?」
男「それと人を見て地味とか言ってやるなよ・・・」
友「そうだけど、あれは地味だろよ・・・」
たしかに、友の言うとおりだと思いつつ
友「だが、俺はおまえのことはハート(心)で理解してるからな!」
男「ぶ!」
何を言い出すんだ、こいつは
もう一発、けりを入れるべきか悩んだが
男「あ、ああ・・・」
唐突に言われて適当に返してしまった。
友のことはほっといて
様子のおかしい女の子はもぞもぞとしている。
俺は女の子をよく見て見た。
女の子後ろに、いかにも怪しい男が居た。
そして、そいつの手が女の子に伸びていて痴漢だとわかった。
俺は友を押しのけ女の子の元へ行こうとした。
友「おい?!」
急に押しのけてきた俺に対して友が戸惑う。
そして俺は、女の子の後ろに居た男ににらみをきかせ
おい、何やってるんだよ。
この後、どうなるかも考えずただ、女の子を助けてあげたいと思って
心の底から想っての行動だった。