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短編

レイニーメモリー

作者: RK

 雨が降りだした。

 消したはずの記憶が滲み出す。

 ぽつりぽつり雨が降る。

 閉ざした扉から漏れ出す。

 雨に滲む記憶たち。

 滲んでぼやけて流れいく。

 もう忘れたいの。

 こんなに切なくなるのは雨のせい。

 ぽつりぽつりと降る涙のせい。

 雨雲に覆われた空の表情は悲しい顔。

 それは私の今の顔と同じ。

 ふと振り向けばあなたがいる。

 困った顔をして笑うあなたの顔は雨に霞んで消えていく。

 それは雨の雫に映し出されたあの時の思い出。

 忘れたい。

 忘れたいの。

 でも本当は忘れたくないの。

 記憶の中のあなたの温もりは雨に冷えて消えていく。

 残ったのは切なさだけ。

 雨よどうかお願い。

 あの人を愛した日々を雨で流し去って。

 そうしていつしか雨は降り止んで。

 空には虹の橋がかかる。

 晴れやかな空。

 私の心には物憂げな雨が振り続ける。

 私はどうしてこんなに切ないの?

 どうしてかわからないけれど。

 私の頬にぽたりと雫が落ちた。

 そう、切ないのはきっと雨のせい。

 さようなら。

 私の愛したあなたとの思い出。

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― 新着の感想 ―
[良い点] とても綺麗な詩ですね。悲しみが伝わってきました。 女性らしさが素敵に滲み出ていて良かったですよ。
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