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狐さんと狼くん(三人用/性別不問)童話風

出てくる役

狐。狼。太陽(三役ともまんま。性別不問)

狐「こんにちは、狼さん。今日もいい天気ですね」

狼「こんにちは、狐くん。そうだね、今夜もきっと綺麗な月が見られるよ」


狐「僕は月さんよりもずっと、太陽さんが好きだな」

狼「俺は月の方がずっと素晴らしいと思うよ」

狐・狼「むむむむむむっ!!」


太陽「こんにちは、狐さんも狼さんも。相変わらず仲がいいね」

狐・狼「そんなことないもんっ」「そんなことないっ」

太陽「ふふふっ。そのようだね、ところで君たちのお話参加させてもらっても良いかな」

狼「構わないけれど、きっとあなたは自分の方が月よりもずっと偉いって言うんだろう?」

狐「だって、事実じゃないか。太陽さんのお陰で、みーんな元気に過ごせるんだよ」

狼「じゃあ、狐くん。君はもう2度と月を見ちゃダメ」

狐「ふんっ、そうするもんっ!」


太陽「ふふふ。わたしはね、同じようにお月様は素晴らしいと思っているんだよ」

狼「そんな風に俺の機嫌を取らなくたっていいよ」

狐「狼さんは黙ってよ。太陽さんはどうしてそう思うの?」

太陽「だってわたしとお月様は一緒に並べないだろう」

狼「だからと言って、あなたが月も素晴らしいと思っているようには感じられないんだけどな」

狐「どうしてそうやって狼さんはすぐに、意地悪を言うの?

  太陽さんのお話もちゃんと聞いてよ。もう~」


太陽「ふふふ、そう思うかもしれないね。狼くん。

   ただ一緒に並べないことは事実だと思わないかい」

狼「うん、思うよ。じゃあ、もし一緒に並べたら? 」

太陽「やはり、同じように思っただろうね」

狐「月さんと一緒に並べても思うんだね。どっちもすごいんだね、きっと」

太陽「そうだよ。わたしたちは役割が違うからね。

   わたしは昼を照らし、お月様は夜を明らかにするように。

   君たちだって役割が違うし、素晴らしいじゃないか」


狐「僕はいつも狼さんにいじめられる役ばかりで、素晴らしくなんかないよ」

狼「なにっ!?俺がいつ狐くんをいじめたんだよ!?」

狐「ほら、そうやって大声をすぐ出して」

狼「ふんっ」


狐「そしてね一緒に遊んでいるときは、僕が大嫌いな子たちに意地悪を言って『あっちいけ』ってしてくれるんだ」

狼「ふんっ、たまたま狐くんが嫌いな奴らを俺も嫌いなだけだっ!!」


太陽「君たちは本当に仲がいいね」

狐・狼「そんなことないもんっ」「そんなことないっ」


太陽「あぁ、わたしも君たちのようにお月様と楽しく過ごせたらな。

   一緒に並べないのが残念でしかないよ」

狼「そうだね、あなた達は一緒に過ごせないね」

狐「じゃあ、僕と狼くんが月さんに太陽さんの気持ち伝えておくね」


太陽「ありがとう、そうしてくれるかい。そろそろ私の時間が終わってお月様が輝いてくる時間だ」


特に深い意味は無いので、教育的な深堀りはしないでください。

単に「太陽と月は同じ空に昇れない」って言いたかっただけなんで。

光ってなければ昇ってますけどね。

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