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運命の出会い

そこで君は、きっと運命の出会いをしたんだよね・・・。


詳しいことはアッシュは知らない。

けれど、確かにそこで何かがあったのだろう。

あの状態のルーナルドをまるごと掬い上げてくれた何かに。

もしくは救いあげてくれた誰かに。

ルーナルドは出会ったのだろう。


半年ぶりの再開を涙を流して出迎えた、アッシュ、アッシュの母、そして妹を前に。


「ただいま」


と、小さく響く子供独特の高い声。


え・・・と一瞬誰もが状況を理解できず、固まった。

アッシュの父の後ろに隠れて、恥ずかしそうに身をよじっているルーナルド。

今、確かにその小さな可愛らしい口が動いて。

子供らしい高い声で、ただいま、と。



あの時の感動を、アッシュはいまだに忘れない。



ブランフランから帰ってきた次の日。

ルーナルドは髪色を黒へと戻したうえで、長い前髪をばっさりと切った。

白日の元に晒される美しい金の瞳と。

そしてまだ幼いながらも、余りに美しい顔。

もう隠すのはやめたのだと、と。

アッシュにそういい放ったルーナルドは、以前の死んだように生きていた人物と同一人物とはとても思えないほど生き生きとしていた。


その日を境にルーナルドは明らかに変わった。


自分の要望をはっきりと口にするようになり、多少だが感情を見せるようになった。

アッシュと一緒に勉強するようになり、剣術にも魔法にも力を入れだした。


そして、すぐに判明した事実。


ルーナルドは天才だった。


勉学においても。

剣術、魔法においても。

どんな難しい知識も、会得困難な技術も。

あっという間に吸収し、自分の糧にしていった。


そしてたった5年、わずか13歳で。


あらゆる分野で専門家顔負けの知識を蓄え。

当時の騎士団総長を打ち破り。

魔術師団総長をも魔法で打ち負かし。


ハイエィシア最強の男、絶対的な強者として。


自らの努力と力だけで第二王子の地位を取り戻した。





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