2話
「それで、先生、下巻はいつになるんですか?」
「知らん、とりあえず、大事なことは引き延ばして次の巻を執筆する時間を稼ぐことだ。」
「だいたい異世界って題材がまず気に食わん」
「そんなこといったって流行なんですから、だいたい他に書きたいことあるんですか?」
「そうだな、俺が見てきた異世界のことならいくつか書けるぞ」
「たとえば何ですか?」
「まずは、異世界転生だな。 知ってるか?転生した人間は大抵親に始末される。」
「なぜです?」
「まずは、気持ち悪いから。」
「想像してみ、自分の子供、兄弟でもいい、急に別人になる、話し方、性格、そして才能」
「そいつが転生したことで、元々の人格が消滅する、そんなのが自分の家族だと思えるはずないだろ?」
「しかも、たいていは自分で正体をあかす、ぼくは転生したってな」
「でも、才能がある子供ってかんじだし、メリットもあるんじゃない?始末はやり過ぎじゃない?」
「いや、転生者は大抵は親や家族を大切にしないし、他人の言葉に耳を貸さない」
「その才能は、自分のわがままに使うだけ、世界をよくしたりはしない。その反対は沢山だ」
「そうなの?」
「商人になって経済を崩壊させてたな。」
「ほかには?」
「その世界のパワーバランスを崩壊させる。」
「ふーん、だいたいわかったよ」
「それで?転生者の小説を書くとしたらどんな感じになる?」
次回、転生小説について