序章
この物語を読む者達は、幸せである……。
自分達が何の為に生まれ、何の為に生きていくのかを知る事が出来るのだから……。
我々、人類が住む宇宙とは、また別の次元に存在する宇宙で、ソレは産声を上げた……。
最初のソレは、とても小さな存在であった。
しかし、存在の大きさに関係無く、ソレは、自身が生まれた理由を理解していた。
自身が、とても小さな小さな存在である事も理解していたソレは、自身の存在を強大にさせる為に必要な事を、生まれながらに理解していた。
そして……ソレは、実行に移す……。
自身が存在している空間の周りを、自身の中に取り込み始めたのだ……。
ソレは空間を喰らい続け、ありとあらゆる星々を自身の中に取り込み続ける……。決して、満たされる事が無いと自身が理解していても……。
気の遠くなるような、新しく生まれた星が、その星の生涯が終わっても尚足らない程の年月が過ぎ去った時……。
とても小さな存在だったソレは、その宇宙の全てを自身の中に取り込む程の強大な存在へと、変貌を遂げていた。
自身を強大にさせる物が、ソレが存在する宇宙から全て消え去った後、ソレは、我々が住む宇宙へと、次元を越えて侵食しようとしていた……。
自身の存在から造り上げた、強大な軍団を引き連れて……。
誰もが云う……。
その軍団を【神の軍団】であると……。
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