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ハイタッチ

作者:笹木道耶
『「ちょっと待ってて」
 彼女は長身の男性に駆け寄って行くと、そう声をかけた。
 男性は振り返ると、ちょっと慌てたそぶりで右手を開いたまま右肩の横、ちょうど指先が彼の肩の高さになるくらいのところにすばやく持ち上げた。
 パシ~ン──。
 そんな音が少し離れた位置から、しかも都会の喧騒の中ではっきりと聞こえるほど、そのハイタッチは小気味よいものだった。
 彼女と彼とでは三〇cmは身長差があるだろうか。
 ちょっと勢いをつけて、めいっぱい背伸びしてのハイタッチ。
 しかしそれでも、そのハイタッチは様になっているように、私には思えた。
 そして、そのハイタッチが終わると、彼女はすぐに体を反転させ私の方へ戻ってきた。
 彼の方はと言えば、そんな彼女の背中を見てほんの一瞬だけ微笑んだあと、すぐさま彼女同様体を反転させて、ハイタッチ以前に歩いていこうとしていた方向へと再び歩き出したのだった──。』

 二人の女性の視点で交互に描く、日常マルチサイト型恋愛ストーリー。
「ねえおかあさん、シアワセって、なあに?」
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