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あなたの手をつかもう
人々をみおろす
あなた
高層階の
ビルの谷間から
あなたは
ただ、現実を見ている
そこには
悲しみだけがある
だが私は
その手をつかもう
一人ではないことを
教えるために
通勤ラッシュの
駅のホームで
あなたのこころは
さまよう
疲れた顔になど
誰も見向きもしない
行き交う列車の向こうに
あなたは
安らぎを求める
だが私は
その手をつかもう
あなたを待つ家族のために
慣れ親しんだ街や人々は
あなたに
優しくなかったかもしれない
それでも
あなたは、いくつかの
愛を知っている
今は、それを見失い
笑うことすら
忘れてしまっただけ
私はつかもう
そんなあなたの
かよわい腕を
