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この世界で

私の瞳は、この世界を

まだ 見ることができる

破壊された自然

憎み合う人々

まるで救いようのない

絶望の世界だとしても

私には、まだ

愛する人々がいる


私の耳には

世界の崩壊の音が聞こえる

人々の叫び 泣き声

罵りあう怒声

まるで希望のない

世界だとしても

それでもまだ、私の耳には

美しい祈りの声が

どこからともなく

聞こえてくる


私の唇からは

憎悪と批判の感情が

むき出しになる

吐き出される言葉の汚物

それでも私の唇からは

まだ、愛を語り

人々を慈しむ言葉が

残されている


私の足は

いつしか衰え

若者の影にさえ

追いつくことはできないだろう

だが、それでも

まだ私の両足には

大地を踏みしめ

世界を駆け抜ける時間が

残されている


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