表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/61

第51話 知ってるか?

葵にそう指摘されて注意して見ると胸が静かに上下している上に弾丸が当たった額からは血が流れず青痣が出来ているだけだ。


「……眠って…る……?あ、アルさん、縄」


「そう、情報も出来るだけ手荒な方法を使わずに欲しいしこんだけ離れてたらもしかしたら今回の標的じゃないかもしれない。お、サンキュー。それに、もし今回の標的じゃないなら俺達を狙った理由も知りたいしね。さて……」


そう言うと眼帯を着け直したアルは手早く2人を縛りあげた。正座で手を後ろに回された状態で手足をがっちりと固定させている縄は芯に細い鋼鉄のワイヤーが入っている丈夫な物で、道具を使わなければ人間の力で切ることはまず不可能だ。


「よっし!起こすか、和秋、その辺に倒れてて、交渉がしやすいから。アオちゃん、和秋の上脱がせて包帯をなんかで赤くして巻いといて、モモ、水ちょうだい」


「オッケー!!任せて!!!」


「嫌な役………アルめ…覚えとけよ…」


「はい、無駄使いしないでね」


「ん。サンキュ、」


アルは和秋に倒れるように指示すると縛りあげた幼い2人の内歳上と思われる方の頭から服を濡らさないように気を付けながら水を被せた。


「………ん……うぅ……?」


水を被った少年は焦点の定まらない虚ろな目で自分達を撃った張本人を不思議そうに見つめる。


「やぁ少年、おはよう。気分はどう?」


「…ん……怒りに…燃える…高…潔な…蛇を知、って…るか……?」


アルのフレンドリーな問いかけに寝惚けた幼い少年は半分寝言のような小さな声で質問をしてきた。意味の分からない質問をしたあと少年は、また眠そうに黙り込んだ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ