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第41話 トラウマ

WPM本部には本部、支部を併せた全隊員の病歴、性格、実績などのデータが管理されている。勇護はプリントアウトされたデータを見ながら言った。


「で、結局ナイフにしたのか……大丈夫なんか?新入りのデータ見る限り向いてねぇぞ?見てみろコレ」


「あぁ、決意なんだ!ってさ。ムリしてなきゃいいけど……ん?何コレ」


「……寂しそうな眼だったよ、ハル。……ん?何ソレ?」


ハルとモモがキッチンに向かった後、リビングに残された3人はソファーに座り新入りのハルについて話し合っていた。アルと和秋は勇護の持っている紙を受け取った。


「………親父…コレ…個人データ!!?」


「え……個人データ…!?まさか…流用…?」


「流用!?厳罰モンじゃん!!気になるからってそりゃダメだろ!?本部に引っ張ってかれるぞ!?おっちゃんは親父を本部に置いときたいんだろ!!?」


「厳罰!!??厳罰…………厳罰コワイ厳罰コワイ厳罰コワイ…………違うんだ…オッサン…違う違…ぁあ……」


「!?勇おじさん!?大丈夫!!?」

「親父!!?オイ!どうした!?」


『厳罰』と言う言葉を聞いた勇護はいきなり体を丸めて震え出した。2人は勇護の態度の変化に戸惑い、立ち上がって勇護の隣に駆け寄った。


「オイ!オイって!!クソ!!!目ぇ覚ませクソ親父!!!ッセイ!!!」


アルは掛け声と共に勇護の頬を平手で張り倒した。


「……………ハッ!!?――流用流用言うんじゃねぇ!!厳罰ってあとセリフが何はあっても俺が前で言うな!!頼むから!!ホント頼むから!!コレはちゃんとオッサンに頼んだ送って貰ったんだよ!!言い忘れてたけどな、今回は特別に任務サポーターが南からついた、それが俺だゃ!!!よろしくネ!!!!!」


アルの張り手でソファーに倒れ込んだ勇護は正気を取り戻してにをはが怪しいセリフを声高に叫んだ。語尾も若干おかしい。


「………昔何があったんだよ……」

「聞かない方がよさそうなだね………」


アルと和秋はひきつった笑みを浮かべて顔を見合わせた。


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