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第18話 3人目

翌日

6時25分〜公園噴水前〜


抜けるような青空の下、眼帯をつけたアルが噴水の近くにある一際大きな木の影に座ってタバコを吸っている。

近くに停めてあるアメリカンのバイクには3本、狙撃用ライフルが立てかけていて、後ろには大きなバッグが付けられていた。


「ふ〜、もうすぐか。準備運動でもしとっかね〜…。」


そう言って短くなったタバコを携帯灰皿に投げ入れて伸びをした。 



6時30分〜公園噴水横広場

「ほっ、はっ、っせい!」


噴水横の公園は50m×80mと広い。だいたい半分のスペースを使って遊具が適度な間隔で20程設置されていて、残りの半分は芝生が全体に敷詰められた広場がある。

アルが遊具の中に当然のように混ざっている吊り下げ型のサンドバッグを軽く殴って運動をしていると


「お〜い!!アルー!朝っぱらからなにしてんの〜?トレーニングー!!?」


300m程離れた家で窓から身をのりだしたモモから声がかかる。


「あ〜おはよう。準備運動だよ。」

アルが自分の感覚で返事をすると。


「え〜!?なに〜!??」

当然のように大声で聞き返された。

アルは息を吸ってから目をつぶってから

「じゅ・ん・び・う・ん・ど・う!!!!」

大声で返してから目をあけて窓を見た。そこには既にモモの姿は無く、窓から垂らされた太めのロープが踊っていた。

下を向いてため息をついたアルの耳に自転車が近づいて来る音が聞こえた。もう一度目を閉じて音を聞くことに集中する。

『また速くなってるな……あ、ギア変えた、……後10秒…3、2、1。』

目を開けた。




「おはよ。ロードレーサーの部品どっか変えた?」


「なにしてんの?」


「…質問に答えてよ、まぁいいけどさ…。じいちゃんのトコ行くから準備運動。………どしたのさ?」


アルは黙って自転車にまたがり直すモモに向かって聞く。


その問いにモモは

「私も行く銃取って来るちょうど壊れてる。」


と区切らず早口でまくしたてた。

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