上映開始前
眼下に広がる針葉樹林。澄みきった#7EC8E3を滑空する。ひとつ呼吸をする隙に、ぐんぐんと高度を下げていく。そのまま森へ突っ込んでいく寸前、急上昇を迎えた。ドーッと束ねられた音がして、瀑が襲う。白い。ここの水は白い。今度はぶつかった。勢いよく滝へ衝突、このまま岩へというとき、ダイブした。不気味に透明な水中、どう見ても観賞用の鯉たちに囲まれた。かと思えば、次にはイソギンチャクと熱帯魚。海水へ移動していた。しばし流れる、穏やかな時。雄弁なジンベエザメを観察していると、イワシの竜巻に囲まれた。
キュゥーンという鳴き声が降ってきて、海面へ浮上する。きらきらと陽光が乱反射しては眩しい。斜めのアングルで、イルカの群れを捉えている。そこを通り抜けた直後、大型魚影が現れた。もしやサメか、いや、現生生物では見かけないフォルム。魚竜だった。時間移動もあるらしい。
魚竜に追いかけられることはないまま、二度目の急上昇。視界にモーションブラーがかかったところで、宇宙空間だった。静寂に包まれるなか、大陸の形を確認する。中生代のそれではなく、日本列島がくっきりと映し出されていた。
本編の終映後、初めての4D映画はどうだったかと、迎えのついでに買い物に来た人物から問われたとしたら、きっとこう答えるだろう。
「雨がテーマの映画だったからね、4Dで観てよかったと思ったよ。少ない水の量で、すごく土砂降りのような演出になっててね、これはやっぱ光や水、アクションが多めの映画を観るときにいいのかなーって思った!それとね、映画が始まる前に、デモ映像、あの4Dの演出って本編に全種類出てくるわけじゃないんだけど、お試し用のムービーが流れたんだよ。なんかすごい勢いで場面が切り替わるもんだから、圧倒されちゃって、断片的にしか言えないんだけど……森とか滝とか、淡水かと思えば海になったり、ラストは宇宙に放り出されたり、とにかくやばかった」




