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Huma Gear  作者: 近藤海月
『炎帝編』

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15/22

格別

15話よ~ん。

雷雲戦です。

「俺様とお前が同格?……そんな訳ねえだろ……二度とそんなこと言えねえようにしてやる!!」


私の頭上に存在していた暗雲が小さな放電を始めていた。

それは今にも落ちてきそうだ。


私は近くの屋内に滑り込む。

屋根があるので凌げるはずだ。


ーードゴォオンーー


痛っ……隣の家屋に落ちた衝撃が来る。

正確にこちらを、狙ってきている。

恐らく、まともに食らえば、私の耐性では耐えきれない。

ならば……


『ーー25%ーー』


先手必勝……。

やられる前にやる……。


私は家屋から飛び出した。


「そこだなっ!!」


「……ここだよっ!!」


私の回し蹴りを雷雲は鉄パイプで停めた。その顔は笑っている。


「効かねえんだよ!!」


クソっ……見切られた……。


やはり……出力25%では足りないのか……ショッピングモールを100%にするならば、

これは25%……。

有効な攻撃にもならない……。

ここで……100%を出すわけにもいかない。

倒しきれる確証がない。

ならば……


「そんなお粗末な威力じゃ、家は壊せても、私は殺せないよ」


「ホントにお前は舐めた女だな!!お望み通りに出力を上げてやるよ!!」


噂通りの舌戦の弱さだが、ヒューマは格別だ……。

今は回避に専念しなければ死ぬ。

家屋から家屋に逃げまわれ……

さもなくば……死ぬ。


油断すればーー


ーードゴゴオォンーー


これだ……、今の雷も逃げようとした家に落ちた。

こいつはただの馬鹿ではなかった。

私が避ける方向を、先に読んで雲を動かしていた。

さっきよりも出力が上がっているせいで、命中率は下がっているようだが、依然、脅威度は上がるばかりだ。


「どうした?逃げ回って、ばかりじゃ俺様には勝てないぜ」


煽られたな……。能力で負けているのに、舌戦で負けてたまるか……。


「そっちこそ……当てなきゃ倒せないよ?」


「減らず口を!!」


舌戦こっちでは負ける気がしないな。

しかし、私は逃げながら、消費した分の電力を補給しなければならない。

奴が壊した家屋に帯電しているお陰で補給できるが、これも家屋が壊れれば終わる。


ーードゴゴオォンーー


彼の周りの家屋は全て壊された。

逃げ場もないし、今の最大出力で倒しきれるかといえば不可能だろう。

ショッピングモールのヒューマ使いよりも反射神経が獣のように良い。

60キロ程度など見切られて終わりだ。


「これで!逃げ場はもうないぜ!!今までの礼を込めて、最大級の火力で殺してやるよ!!」


雷雲が手を上空に上げる。

低い高さに、巨大な積乱雲が形成される。

帯電しすぎて、雷が溢れそうだ。

砂が揺れだし、髪が逆立つ。


私は今、格好の場所。

周りに高い建物は存在しない。

私は、ここで……終わる……。

受ければ死ぬ。


「俺様を馬鹿にしてくれたなあ!!あの世で後悔しろ!!」


空気が焼ける匂いがした。

足の感覚が消える。

逃げる方向が、ない。

それでも……私の覚悟は決まっていた……。

あっ……きたっ……。


手を振り下ろした瞬間、眩い光が周囲を照らす。

私の目には白一色だ。

そして音と共に……


 

ーードゴゴオォンッーー


スラム街中に轟音と衝撃が響き渡る。

周囲は家屋や人の焦げた匂いが蔓延している。

そして、誰も喋らなくなった中で、一人の男の乾いた笑い声が響く。


「フフ……ハッハッハ!!これで……終わりだあ!!勝てるわけないんだよ!!女ごときが!!」


ーー焦げた匂いの中に、微かに違う匂いが混じっていた。

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