合格発表
「じゃあ、行ってきます」
第一志望の高校の合格発表。
もう始まってるみたいで、送ってもらった父親に挨拶をして車の戸を閉めた。
桜が舞い散る校門をくぐると、人だかりができている。
やばい、結構友達と来てる人いる。1人でくるんじゃなかった……
『お前にこの高校は無理だろ』
『レベル高すぎん?』
クラスメイトの声が頭に響く。
やばい、落ちたかも知れない……
「勇希じゃん!」
「あれ、こうちゃん……」
おんなじ塾のこうちゃんが話しかけてくれた。背の高いツーブロックの短髪に映えるを見て、多分受かったんだろうなと、予想できてしまって。
「こうちゃん、俺、受かってるか不安で」
「大丈夫だって!」
「でも、クラスの人たちみんな、お前は落ちてるって……」
「なるほどな。でも、俺は知ってるぞ、塾でめちゃくちゃ勉強してたこと。塾に最初来た頃は全然成績低かったのに、どんどん追い上げてきて、俺も何度お前に、あの塾の王座を取られるかって」
「……そっ、か」
「自分を信じろ、勇希」
受験番号を照らし合わせる。
……!
あった!
あった! 受験番号あった!
「こうちゃん、あの、受かってた、受かってた……!」
「ふふ、俺たち来年からおんなじ高校だな」
「うん」
「俺たちは、受かったんだよ、この、桜ヶ丘高校に」
「受かった、みたいだな」
2人で高校を出ていく道には、桜の雨が降り注いでいた。




