美食のためだけに神が創った世界で、人類が【ゴキブリ】扱いな件について。 ～味覚を失い転生した俺、なぜか転生先の肉体（美少女）が世界の果てで地縛されていたので、廃墟になったレストランを再建します～

神が究極の美食を堪能するためだけに創生したとされる世界。
そこでは料理人が至高の存在として君臨し――そして、人間は“ゴキブリ”として虐げられていた。

前世で圧倒的な才能で厨房に君臨した天才シェフ、天海大地。
彼は病で味覚を失い、その命を絶った末に、この理不尽な世界で目覚める。
この世界の料理知識と、ある固い“意志”を記憶に宿す、謎の美少女の身体で。

その肉体は世界の果ての底にあるとされる『奈落』の、廃墟となったレストランに地縛されていた。
唯一の脱出方法は、『レストランを成長させ、活動できる【領土】を拡大すること』。

だが、それこそが最大の困難だった。
この世界において、“ゴキブリ”とされる人間が聖域たる厨房に立つことは、神への冒涜に等しい『最大のタブー』。

これは、味覚を失って世界の最底辺に堕ちた天才料理人が、宿主の記憶に残されたレシピを道標に、この肉体がなぜ奈落に囚われていたのか、その謎を追いながら、廃墟として残されたレストランを再建していく物語。

神をも唸らせる美食と歴史に葬られた謎に迫る、どん底からの成り上がり料理革命譚、ここに開店。