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A班ファイル ― 魔女は森では踊らない ― 前編  作者: ぽすしち
※※

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70/272

※ はしれ!


 他の保安官が声をあげるのと同時に、おさえこまれた体をひねり払ったピートが、にげろおお!!と叫び、ジェニファーに突進してきた。


 はじかれたように走り出すが、靴のせいで思ったほどの速度にならない。


 だが、ピートに手首をつかまれ、全速力で走るしかなかった。


 トレイシーはずっと先を走り、リッジの姿は見当たらない。

 

 枯葉と泥に足をとられすべったところを、横からひっぱられて足首がおかしな曲がり方をしたが、体勢はもどり、走り続ける。

 


 背後でイヌの鳴き声と、高い笛の音が響き渡った。

 

 なにが肝だめしだ!こんな現実のほうがよっぽど恐ろしい!

 

 走りながら自分のくちから悲鳴がもれているのを感じた。

 目じりから涙もあふれる。



  「さいあくだわ!さいあく!こんなのばれたら退学よ!」

 

 こんなファッションをして真夜中にあそび、仲間との付き合いも大事にしながらも、きちんと学業をしてきた自分の苦労はどうなるのだ?

 

 ななめまえを走る男の背中に文句をぶつける。

 


  いったいどうしてくれんのよ!?あたしの学歴!!

 


 いつまでも、こんな男たちとつるんでいるつもりもなかった。

 

 もっと、知的な会話ができる、センスのいいグループだってある。

 そう思い、そろそろちがう仲間をさがそうと思っていたところなのに!



  うるせえだまれ!とどなるピートはそれでもジェニファーの手を離さない。


 「学歴どころの話じゃねえ!!いいか!ぱくられたら、ムショ行きだ!!」



    はしれ!はしれ!

 

      もっとはやく!!

 

 

 

 

  ――――― ※※※ ―――――

 




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