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A班ファイル ― 魔女は森では踊らない ― 前編  作者: ぽすしち
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※ 保安官


 トレイシーのこぼした小さな罵りが届いたように、相手は手にした紐をきゅ、と引き、その動物を待機させた。

 訓練された狩猟用の犬は、男の足元にぴたりと身を固めている。

 こちらを確認した男は左肩からさげた紐をたぐりよせると、その先についた小さな金属を吹き鳴らし、いかにも職業的な笑顔をみせた。


「お若い方たち。その格好じゃあ、ここの散歩はきびしいでしょう?」

 オレンジ色のバッジをつけ、モスグリーンの制服を着た、保護区域の保安官だ。


 足元でこちらをうかがう犬は、何かを訴える鳴き声をあげる。


「どんな格好だろうといいだろ?」

「そうよ。みんなのお散歩場所でしょ?」

 リッジとトレイシーが、ずい、と前にでた。


 が、今度は反対側から別の保安官が数人、現れる。


「・・・笛で呼ばれてくるなんて、ほんとあんたら、イヌみてえだな」

 ばかにしたピートは目を左右に走らせている。



  最初に現れた保安官が、顔をうごかしてみせれば、笛で呼ばれた仲間がピートをまっさきにおさえこんだ。


「なにしやがんだよ!!」


 いきがってさわぐが、ポケットの中からナイフをだされて、すぐにおとなしくなる。


「親切にも、樹木に矢印がついていてね。たどったら君たちがいたってわけだ」

「しらねえよ!」


「そうだろうとも。自然保護区域内の自然破壊がいかに厳しく罰せられるか、なんて、坊やたちにはまだ、難しいだろうからな」


 その犬を連れた保安官に、横で抑え込む保安官が押収したナイフを渡すときの、一瞬だった。


     「くそったれ!!」

 

 ピートが蹴り上げたブーツには、デザイナーの趣味でつけられた、“スティング”とよばれる突起の飾りがある。

 仲間内ではそれをけずって尖らせるのがはやっており、《かっこいい》とされていた。

 


 ジェニファーは、彼が馬鹿みたいに、それに手を加えていたのを知っている。

 

 


           っぐあああ!


 顔をおさえこんで倒れた保安官の叫びとジェニファーの悲鳴が重なっていた。




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