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A班ファイル ― 魔女は森では踊らない ― 前編  作者: ぽすしち
〈ハプニング〉 森の保安官

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掘り出さない

 ジャンが先回りしたように補足する。

「先に言っておくが、おれたちは何もあんたらの仕事を疑ってるわけじゃないし、この森のことも好きだ。 あんたたちがなにかを『見落としてる』って言いたいんじゃない」



 警察官とは異なる仕事のやりかたをする警備官がレオンは好きだ。だが、返した言葉は自然ときつくなる。

「―― こちらも言わせてもらおう。おれたちはこの森を愛してるし、この仕事に誇りをもっている。戦う相手は、主に《自然》だ。 人間がここで何かを犯そうとすれば、《自然》がそれを教えてくれる。・・・たしかに、あの沈んでた車のことは気づかなかった。だが、バーノルド事件は別だ。 ―― この森であんな犯罪を行っているやつの痕跡を、見落とすようなへまはしない」


 見合ったジャンとレオンの緊張をやぶるように、端末機を持ったザックが二人の間に立った。


「あのさ、ガキのころ聞いたんだけど。ここって、魔女たちが集まって呪文をとなえながら、でっかい鍋で子供を煮てるって」

 保安官の一人が笑い、自分もそのつくりばなしを聞かされ、この森にむやみに入ってはいけないと教えられたと言う。


 レオンがようやく姿勢をくずし、机の後ろの棚へと手をのばした。


「観光のパンフレットにものってるが、ここはむかし《聖なる場所》で、あのノース一族が『神官』として管理していたっていう話しだ。有名な学者の説だと、大事な儀式をしてたんで、掘ればいろいろ出てくるはずだってな」

 歴史的価値はあるそれを掘り出すつもりはないと、そのパンフレットはうたっている。



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