はい?
「いやいや、待て!まずはジェニファーに確認しないと」
「ノース卿を知ってるかって?彼女にきくわけ?」
彼女しぶとそうだよね、とウィルが前髪をはらう。
「だいたいあの森で逃げまわったジェニファーが、森の中で唯一あかりのあるノース卿の城にたどりついたんじゃないかって思うのが普通でしょ」
ウィルのそれに、ジャスティンは首をふる。
「 憶測だろ?証明できない。なのに、・・・おまえたちは、あの、ジェニファーの願いを叶える、『組織』ってのも、その、ノース卿の、教会が、からんでいると思ってるんだろ?」
「思ってるよ。さっきから言ってるじゃないか。『絡んでる』どころじゃあなくて、ジェニファーもノース卿主催の儀式ってのを知ってるんじゃないかってね」
「やめろ、だまっとけ。これ以上ウィルはしゃべるな。 ―― おい、バート、おまえこいつらの責任者なんだから、なんとか言ってやれよ。何の証拠もないのに、こんな決めてかかってちゃ」
「ノース卿が、気にいらねえ」
「・・・・」
――― はい?・・・この男、いま、なんて言った・・?
「気にいらねえことばっかりだ。だから、おれたちでバーノルドの犠牲者とノース卿の接点を探せるだけさがす」
「・・・・・・そ、な、お、おまえ、そ、」
あまりに驚いてうまくしゃべれなくなったところに、ウィルが嘘くさい笑顔を浮かべて近寄ってきた。
「あのさ、ジャスティン。 ぼくはきみが警察官で、ほんとよかったと思ってる」
「・・・なんだよ・・気持ち悪いな・・・」




