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A班ファイル ― 魔女は森では踊らない ― 前編  作者: ぽすしち
ねらわれた ジャスティン

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むすびつける


 ローランドからとった調書には、《ノース卿に才能をささげてすべて奪いつくされ》《そのせいで作品が書けなくなった》など、自分の作家活動の失敗すべてをノース卿につなげる言葉がならんだ。

 だが、パーティーに関しては、ノース卿のなまえはでていない。


 まあね、と微笑んだルイが、「でも」と指先をむけた。

「不思議だとおもわなかったか?ここ数年で売れ出した劇作家のいかがわしいパーティーに、上流階級の地位も名誉もある人間たちが、どうしてあそこまで集まるのかなあって」


「まあ、それは・・」

 たしかにそこは、おかしい。


「だからさ、そこにはそれなりの《地盤》があったって考えたほうが納得できるだろう? そこでおれたちは、あの出席者は、ローランドが『真似した』元のパーティーにも出席していた人たちだったって仮定した。 そしたら、やっぱり、あの城にある『教会』の信徒と、ローランドのパーティーの出席者が同じだっていうのが、さっき、スコットのおかげで判明した」


 わかったかな?と、こどもにむけるよな確認をされる。



 言葉につまったジャスティンの横、ウィルがルイに「城の『教会』って、あの、ナタリの教会と関係は?」などと聞いている。

「ないね。ナタリの弟の話し、覚えてるだろ?彼らの教会の場合小道具はアルコールと聖父のありがたいお言葉のみだってさ。クスリもなし。《なにかを燃やす》こともしないって、確認したよ」



 たまりかねたジャスティンが立ち上がる。


「ちょっとまて。ナタリって誰だよ?おまえらおかしいぞ。なにもそこで無理にノース卿と結びつけなくても、」


「『無理』に、ノース卿の教会のメンバーと、ローランドのパーティー出席者を、ぼくたちがむすびつけたわけじゃないけどね」ナタリが誰だかわからないなんて、とウィルが嘆かわしそうに両手をひろげ、あきれたようにジャスティンをみた。

「出席者たちの調書読んだろ?あれ、いってることがみんないっしょだったね」


 参加したきっかけはどこかのパーティーでローランドに声をかけられたことで、酒とクスリのせいで頭がおかしくなって、ここのパーティーのことはよく覚えていないし、ローランドとは以前に面識はない、という内容ばかりだった。



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