表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
A班ファイル ― 魔女は森では踊らない ― 前編  作者: ぽすしち
劇場

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

236/272

チケットのとりかた


「・・・ちょっと質問したいんだけど、・・・この芝居の一年七か月前の値段って、どのくらいだと思う?」


 そうねえ、と唇に指をあてた妻が口にした金額は、それなりのものだった。

「このお芝居も上演しはじめて、もう四年過ぎてるから、その頃はちょうど値段が上がり始めたころだと思うわ」


「どうやってチケットを取ればいい?」


「まず、希望するお芝居の《受付日》っていうのがあるんだけど、その劇場が指定した日時内の電話受付につながって、劇場が提示した金額を了承するの。そのあと、期日内にお金を払い込んだ人にだけ、劇場のPCから連絡があるわ。そうしたら身分証を持って、引き換え場所にチケットを取りにゆくの」


「身分証?ずいぶん、面倒なんだなあ。郵送してもらえないのか?」


「もらえないのよ。なにしろ引き換えたらその場で身分証を確認されて、受け取りの署名もしなくちゃならないんだから」


「知らなかったよ。 ―― そんな手間をかけてまで取ってくれて、ありがとう」



 妻の手をなで、甲にキスをしながら、連絡しなければならない仕事仲間たちを思い浮かべていた。












  ――― ※※※ ――― 





くらやみがうたう


やみにひびくのはささげるうただ


きよい炎をよびだし、うたをささげる


ささげれば、炎は、いきおいをまし、力をます



―― あれは、まだ、

       力のために、さらなるものをほっしているのだ



きにいらない



きにいらないが、石の板の上には、よこたわる女





ゆっくりと、ゆっくりと、―― 眼がとじられた





   ――― ※※※ ――― 




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ