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A班ファイル ― 魔女は森では踊らない ― 前編  作者: ぽすしち
残ったのは ジェニファー

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今はもってない (ジェニファーの証言)



「はじめましてジェニファー。できれば、あなたのお部屋でお話をうかがいたのですが。 こちらはジャスティンで、 ぼくは 《マーク》 です」


 申し出た眼鏡の男を値踏みするように見たジェニファーは、まあいいわ、と顎をあげる。


「先に言っておくけど、部屋の中の物に触らないで。あなたたち、令状を持ってるわけじゃないんでしょ?わたしが許可したところ以外は、けっして触らないでよ。それと、録音はべつにかまわない」


 言い置いた女を追って部屋を出るジャスティンは、録音機のスイッチをいれ、後ろからくるケンに小声で話しかけた。


「えっと・・・マーク?なのか・・?」


「なんです?」


「・・・いや、べつに・・・」


 なぜ、ここで偽名?という質問は、見たこともないその笑顔が不気味で出せないし、この様子では、『マーク』になった男に合わせなければならない。




 大きく広い階段をのぼり、さらに廊下を奥へと進むと、突き当りの白いドアで女が振り返る。


「・・・ねえ、あなたたち、警察官じゃないんでしょ?」


 眼鏡をかけた男に、挑むように視線を投げる。


「ええ。でも、お話を聞くときの、あなたの権利に変わりはないですよ」


 肩をすくめた女が二人を見比べた。


「べつにいいわ。弁護士を呼ぶつもりもないし。そうじゃなくて、―― 聞きたいのは、あなたたちも拳銃を持ってるのか、ってことよ」


「持ってますよ。今は持ってないですけど」


 《マーク》がシャツだけの自分をしめすよう、両手を軽くあげてみせる。非番のジャスティンも同じように手をあげてみせた。




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