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A班ファイル ― 魔女は森では踊らない ― 前編  作者: ぽすしち
合同定例会議

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122/272

聞いたことない

残虐表現あり。ごちゅういを



「ケイトは事件の二年ほど前から自分の絵を売って金を稼いでた。 売り先はこれからつきとめるが、奨学金を返せるほどの数を売っているはずだ。なのに、それらの絵を制作した場所がわからない」


「だって、学校で描いたんじゃないのか?」

 

 マイクの質問にケンが指を立てる。


「ケイトが学校で描いていたのは数枚しかない。友達も、みんな不思議に思ってたって口をそろえてる。 あとウィルが、みあたらないCDの再生機も、その制作場所にあるんじゃねえかって」


 説明に、マイクの顔から笑いが消えた。


「じゃあ、・・・ケイトはスケッチに通っていたバーノルドの森で犯人に出会って、それから二年後に殺されたとでもいうのか?・・・そりゃ考えにくいぞ。 あのな、ふつう、獲物を決めた頭のおかしい殺人犯ってのは、遅くとも数か月内にはことを起こすもんだ。なぜだかわかるか?―― あいつらは、待っていられないんだ」


 こめかみを指でたたき、臭いものでもかがされた顔でマイクは続ける。


「まさか、殺害状況を忘れたわけじゃないだろう?彼女たちはみんな、生きたまま首を切断されているんだぞ。しかも、後からみつかる頭はあんなかわいそうな状態だ。―― わかるだろう?犯人は被害者をひどく冒涜してる。あのての犯人たちは、遺体をひどく扱うことで興奮する変態野郎だ。 狙いを決めたらそのあとはじわじわと近づいて追いつめるのを楽しむ。 二年も待つなんて聞いたこともない」


 首をふるマイクに、でも、と控えめな声がかかる。先ほどシェパードがいるときには、口もあけなかった眼鏡をかけた男だった。


「ぼくは、マイクの見解に疑問があります。―― たしかに、ああいった残虐性の強い事件の犯人はそういう印象の人物が多いですし、『変態野郎』っていう表現も賛成ですが、バーノルドに関しては、《あの》ジョニーが出した見解に賛成です」


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