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A班ファイル ― 魔女は森では踊らない ― 前編  作者: ぽすしち
合同定例会議

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長官


「いいか、ケイト・モンデルが絵描きだったのはわかってる。バーノルドの森にスケッチに行っていた?絵描きなら行くだろう?あそこは観光名所だぞ?しかも絵の売り先だと?そんなものとっくに調べて、問題がないから捜査が終わってるんだ。それを、またやり直ししたいだと?  ドナ・ホーンは一人きりの姉と仲が悪かった?だからどうした。それで犯人が特定できるのか?  サラ・クロフォードの恋人の証言?あんな薬漬けの男の言葉を信じろって?何度も警察に通ってる男だぞ。頭部のことだって、きっとそのときに情報を漏れ聞いて作った話しだ。  そのうえエミリー・フィンチはなんと、おとぎの国にご招待?こんなもの友達のいたずらだ。俳優志望の想像力たくましい女が何に感化されて、どんなことを恋人とやっていようが、事件に関係ないだろう! だいたいお前たち、エミリーの恋人が誰かわかってるのか?あの人は引退前まで文化省の」


「それこそ事件に関係ないだろ。それに、ナタリ・キットソンの教官の話が抜けてる」


 きりのない文句を断ち切るようにレオンが指摘し、しばし、シェパードとにらみ合う。

 耐え切れなくなったようにシェパードが視線をはずす。


「―― たしかに、この教官の行動は、怪しいところがあるが、今回これがわかったのは、たまたま向こうが動いてくれたおかげだろう?べつに、警備官が『掘り当て』をやったからってわけじゃない」

 

 失笑がもれ、眉間のしわを深めたシェパードがさらになにかいいかけたとき、ノックが響いた。


 悪態とともにドアを振り返り、会議中なのがわからんのか!と怒鳴った男が固まった。



「―― それはわかってるが、シェパード副長官。わたしが急に出ることになったので、頼みたいことがあるんだがね」


「ちょ、長官!その、今のはですね」




 ドアからのぞきこんだのは、シェパードの上司にあたる男だった。



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