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A班ファイル ― 魔女は森では踊らない ― 前編  作者: ぽすしち
わかりたい ナタリ

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言ってやってよ



「引き取った本はすみやかに処分するって言い張ったよ。自分はただ、ナタリがどういったポイントを勉強していたのか、詳しく知りたいだけだって。 でも、もう一回怒鳴ったら、『気が変わったら連絡してくれ』って切れた」


「・・・連絡を待ってるって?」


「そういうこと。で、おれはこの本の付箋の秘密を見つけたから、おっさんには連絡しないで、あんたたちを待ってたんだ」

 でも役にたたなそうな奴らだったら、教えるつもりなんてなかったけど、と歳相応に、照れたように笑ってみせてから、表情を変え、きっぱりとつけたした。



「やっぱり、あいつが犯人だよ」



 ルイと目を交わしたウィルは、黙ったまま少年の肩をたたく。



 あぐらをかいた少年は、ようやくなにかをやり遂げたように、ゆっくりと大きく息をつき、ふたりに後を頼んだ。



「あんたたちが、直接あいつに言ってやってよ。―― この先も気は変わらないってさ」


 寂しさと愛しさをにじませた少年の目は、本棚を見つめたままだった。






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