009【 楽器ノコ 】
とある日、『楽器ノコ道』にトッポがやって来ました。
すでにそこには、ギフト君、ムルムル、ニャーコ、ニャオタ、ムクラ、マローン、ハルシ、クリオがいます。
「手紙見てんよ~。楽器ノコ、大きくする方法があるって?」
「もしかしたら、よ」
そう答えたのはニャーコで、小ぶりな鍋で何かをぐつぐつと煮込んでいます。
「このグローってゆうスープをさまして、楽器ノコにあげるんだ」
「ほ~・・・そういえばな、わし途中でめずらしいウサギ見つけてん」
「どこどこ?」
ものかげに隠れていた耳長ウサギが顔を出す。
ごうかなカメオをした、お金持ちの耳長ウサギ。
「名前、なんてゆうの?」
「モックン。都会から来た」
「一緒に遊ぼうよ」
「そうでーす。ぜひぜひお友達になってよ~」
「ま、まぁ・・・遊んでやらなくもないけど!?」
「できたわ。自然にさめるまで待ちましょ」
ギフト君は、自分たちが何をしようとしているのかモックンに話してあげました。
「た、楽しそう・・・♡♡」
「広場に運べないかなぁ?」
「家にひとつほしいよ」
「あっ。さめてるわ。ほら、布でこして、そのスープをあげるのよ」
グローをあげて、数秒後・・・
ふよん・・・
にょ、にょにょにょにょにょ・・・
ポフンッ!!
『「おお~っ、大きくなったぁ~♪♪」』
ちょうどいいくらいに大きくなった楽器ノコ。
そのキノコを鳴らして遊ぶギフト君たち。
「運べないかなぁ?」
「ひっこぬくと8割のかくりつで死んじゃうの」
「そっか~、じゃあ運ぶのはあきらめて、ここに遊びにこよ~っと♪」
キノコにも優しいギフト君に、この日からモックンとゆうお友達がふえましたとさ。