008【 リトラ 】
魔法の森にある『楽器ノコ道』にやってきたギフト君。
楽器ノコとは、楽器のように音が鳴るキノコのこと。
その楽器ノコが道のようにならんでいる場所が『楽器ノコ道』。
ギフト君はこの道にはえている楽器ノコを、本物の楽器くらいに大きくしたいと思っています。
理由?楽しそうだから。
「早く大きくなぁれ♪」
声をかけて、あとはどうすればいいのか分からないので、悩んでしまうギフト君。
そこにやってきた、髪の毛と胸毛がふさふさした水色のネズミ。
「おーよよよよよ?ちょいちょい、あんたさん、この前広場で巨大だったひととちゃうの?」
「そうだよ。ぼく、ギフト。君は?」
「わし?わしトッポ。見てみぃ、立派な胸毛やろ~?ふっさふさや!!」
「さわっていい?」
「ええで~、あんたさんはもう友達みたいなもんや!!ところで何してはんの?」
「楽器ノコ、本物の楽器くらいに大きくならないかなぁって・・・」
「ほぉう・・・ええもんあんで!!【リトラ】!!自分が小さなんねん」
「どれくらい小さくなるの?」
「ひとそれぞれや!!」
「つまり、分からない、っと・・・どーしよー・・・ん~・・・食べてみよ。パクっ」
リトラをかじったギフト君とトッポは、ぐんぐんと小さくなっていきます。
「あっ、あ~あ~あ~あ~あ~・・・うわっ」
「お~、ほんまに小さなった。楽器ノコで遊ぼうや~」
「だよね、そーしよ、君天才!!」
「おほっ、おほほほほ。ほほ、ほーほー」
「ピアノとマリンバ、たいこに、モッキン」
「ジャ~ンプ♪」
「ジャンピーング!!」
ギフト君とトッポは、小さくなってちょうどいいくらいの大きさになった楽器ノコで遊びました。
「はぁ~、楽しかった。それで・・・トッポ?」
「ん?なんや?」
「どうやってもとの大きさにもどるの?」
「リトラのジクを食べたらええねん」
リトラのジクを食べて、もとの大きさにもどったギフト君とトッポ。
研究所のコバヤシいわく、
キノコのジクには、カサにはない栄養があるんですって!☆!