005【 フラフラ―ニャ 】
「はぁ~・・・のどかわいた、ひとやすみしよっと」
森を探検してたギフト君は、水稲の中のジュースを飲むと、古い地図を見る。
「地図を見るにここらへんが『秘密の小森』なんだけどなぁ・・・」
「ねぇ、それおいしい?」
「うん・・・えっ、今の誰っ?」
「ムクラだよ。それちょっとちょうだい」
そう言って突然現れたのは、透明な羽根を持つひつじ。
その空中に浮いているひつじさんに、ギフト君はジュースをあげました。
ありがとうおいしいね、とムクラは言ったあと言葉を続けました。
「君は―・・・目が綺麗だね。ジュースのお礼にこれをあげる」
ムクラが紫色のキノコをいくつかくれました。
お腹がすいていたので、ギフト君はキノコを食べました。
パク・・・もぐもぐ・・・
「あれれ?星が飛んでる・・・?」
ふらふらと足元がおぼつかなくなるギフト君。
ムクラが言います。
「ここは『秘密の小森』、ムクラのすみか。橋のところまで案内してあげよう」
「ありがとう、実は迷子になっていたんだ」
「知ってる。小森はムクラのすみかだもの。お客をもてなすかは気分しだい」
「コバヤシ、知ってる?」
「知ってる。探検家」
「それはシュンの息子、コバヤシ・トムのおじいちゃんのジュンだよ」
「もうそんなに時間がたっているんだね、トムのおじいちゃんはここまで来た」
「そうなの・・・それで・・・どうして僕、こんなにふらふらしてるんだろう?」
「そのキノコの名前は【フラフラーニャ】。普通混乱や脱力をする選定のキノコ」
「え・・・毒キノコ?」
「違うよ。君は選ばれた。君、ピンチをチャンスに変える確率が上がるよ」
「ええ~っ、素敵ねっ」
「あはは、へんなやつ」
少ししてギフト君は橋のそばで目をさましました。
周りを見渡しても、紫色のキノコを持っている自分しかいません。
水筒の中をたしかめます。
「ムクラにあげた最後の分がなくなってる。夢じゃないのかも」
ギフト君は霧の中の橋のそばで、「ムクラー、案内ありがとー」と言いました。
少し待っても返事がないので、ギフト君はそのままお家に帰ることにしましたとさ。
次の機会にムクラに会えなるなら、仲良くなりたいかな?
うーん・・・まだ、分からなくてもいいかもしれないね。