タイムマシン
SF、ラブコメ
ワンドロ小説1作目です、よろしくお願いします。
「つまり、本ってのはタイムマシンなんだよ!」
放課後の図書室にそういう友人の声がやけに響いて恥ずかしくなり、私は友人の頭をノートで殴った。
静かな図書室に「スパーン」と良い音が鳴って恥ずかしかった、コイツのせいだ。
「なにすんの暴力女」
「アンタの声がでかいからでしょ!?」
顔を近づけてヒソヒソと話せば視線は次第に散っていき、ようやく心臓が鼓動を落ち着ける。
「いやだって、興奮するでしょ?竹取物語からはじまり、様々な思い、伝承、時に怪談、エッチな話でさえ!今の時代まで語られている。
タイムカプセルどころの話じゃないぜ?」
「だからってタイムマシーンは飛躍しすぎでしょ。そもそもマシーンじゃないし。」
「マシーンくらいの勢いなの!ロマンのないなぁ。」
悪かったな、ロマンチックではなくて。とまたノートをぎゅっと握りこんだが、視線があちこちから刺さっていることに気が付き、また心臓が早くなる。
「声がでかい、バカ。」
「もー、うるさいなぁ……」
本当に腹が立つ、うるさいのがお前だから私まで悪目立ちしているというのに。
人の気も知らずに面談待ちの私の隣に座って、「早く帰ろう」だの「聞いて」だの、お前は幼稚園児か!?おとなしく座っとけ!
そう思いながら片手に持っていた梶井基次郎のレモンを持ち直そうと手元に視線を移すと、ノートのページの端っこが手元に文字が書かれていた
「なに?」
「話すとうるさいって言われるから手紙、早くお返事して」
頬杖をついてヤツはニィと笑う。
私は仕方なくその端に書かれた文字を読む
『だから人類学だとか、民俗学ってのは面白いんだよ!私、大学はそういうとこ行きたい!』
大学って、先見据えすぎでしょ……私たちまだ中2なのに。
『大学もいいけど、高校は決めたの?』
文字を書いてグイッと押し返す形でノートを渡すと、返事が来たのがよほど嬉しいのかパッと笑顔を見せて
『それは希実と同じとこ行く!』
と殴り書きして渡してくる。
『私が行くとこ知ってんの?』
『もう決まったの?』
『決まったって言ったら?』
ガコンと椅子が大きく鳴る。
「どこ!?」
そういう真央の目は大きく見開かれていて、大変驚きましたと全身で言っているのがわかる
「嘘だよ、静かにして。」
私は真央の肩を押して適切な距離を保つ、びっくりさせないで欲しい。
ただでさえさっきからお前の騒音で周りからの視線が痛いんだから。
『びっくりした』
こっちこそだわ。
『別にどこでも良い、偏差値低くなければ。それなら親も怒んないし。』
『ふむ、程ほどの偏差値で文系大学に強い高校っと……。』
『てか、先生の前になんで真央に進路相談してんのよ。私。』
『私の進路と照らし合わせるため!』
「……進路くらい、自分で決めなよ。」
「自分で決めてるよ?希実と同じとこって!」
無垢な笑顔が、私にそう笑いかけてくる。まったく、ため息が出る。
いったいどうして、こんな子を好きになってしまったんだろうか。
「ため息着くと幸せが逃げるんだぞー」
「なら幸せにしてくれ。」
これは芯からの願いだった。
しかしこのお気楽馬鹿は本当に人の気も知らないでヘラヘラと笑ってくれる。
「四月一日さーん」
しばらくして担任の先生が私を呼びに来る、進路相談の番が回ってきたのだ。
「呼ばれた……、じゃ行ってくるから。今日はもう帰りな」
「え??希実が私の事引き留めてたのに?そりゃないよ。」
「暇つぶしに隣にいてもらったの。ほら、準備して帰りな。」
荷物を持たせて肩をぽんぽんと叩く。
よし、今日も可愛い、これなら大丈夫だ。
「私はじゃ、」といって荷物を持ち図書室を出る、そのとき丁度目の前を私の一人前の生徒が丁度帰る所だった
「あ、四月一日くん。」
「あぁどうしたの四月一日さん」
「今図書室に真央、いるよ。」
そう耳打ちすると彼はおもむろに赤くなり、「そ、そっか。」と視線を泳がせて小走りに階段を降りていく。
そして私は教室へ向かう
「失礼しまーす」
「はーい希実ちゃん、そこかけてね。」
向かい合った机、私は荷物を下ろして腰かける
「じゃあ進路相談していくけど……、アナタの将来の夢は……これ、なに?」
「そのままの意味です。『父と母を結婚させる』のが私の夢……いや使命です。」
第1作目です、とにかく酷いもんですね。
出だししか考えずに見切り発車で書きました。
・本はタイムマシンにしよう!
→いや、ラブコメにするか
→いや、親子だったらおもろいか。
→両親をくっつける話にしよう!
という揺らぎを感じていただけたら嬉しいです、何も感じずにひたすら面白かったらもっと嬉しいです
ありかとうございました。




