BL短歌
しつこいほどにBL短歌
缶ビール空けて揺られて腕のなか四十路リーマン週の終わりに
甘すぎた昨日の夜に目を背け素知らぬ顔でネクタイ締めて
そっと身を起こして浴びた朝シャワー鏡のなかは見知らぬおとこ
首すじに残る吸い傷叱るひと背中の傷は気づかぬままに
執着の証きざんだ硬い肌消えないうちにつぎの約束
髭面をこすり頬染め思い出す腹に残った昨夜のカタチ
見透かしたいやよいやよも好きのうち力に勝てぬ相手でなしに
やぶさかでないと言いつつ照れくさい四十も過ぎて可愛いなんて
傅いて恭しくもはめられた約束の輪に矜持も消える
似合わぬと君が不在の夜にだけ光るリングに指毛も照れる
いつの日か指輪の跡も残るほど君と添いたい共白髪まで




