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第三章 7話 無数の悪霊

第三章 7話


「う、痛い。頭がガンガンする。」


久しぶりのこの痛み。

シロウに魔法キュアで治してもらった。


「すごい。一瞬で治った。ごめんね。久しぶりに飲んだら寝ちゃって。」


「運転とか悪霊とかプールで泳いだり、疲れてたんだよ。」


「スウィートルーム二部屋使えるからゆっくりしたらいい。」


「たまにはホテルもいいですね。炎くんのお陰で他に誰も宿泊者がいませんし。」


「みんなありがとう。」


すでに夕方になっていたので夕食は部屋で食べることにした。

ステーキ、エビフライ、寿司、フルーツ、サラダ、何がなんだかわからないほど料理が運ばれてくる。

みんなでもう食べられない限界まで食べ尽くした。


二時半ほどお喋りしたり、魔法のレクチャーを受けたりした。


「今夜も悪霊退治といきましょう。」


「おう!腕がなるぜ!」


「お手並み拝見といきますか」


「みんな怪我しないようにね。」


ハワイアンズの駐車場から少し離れたところで戦うことにした。

シロウはサーチを使った。


「今までとは比較にならないほどたくさん悪霊がいますね。」


「地震で亡くなった人が多かったからかなぁ。」


「なんでかはわからないけど、俺等があの世におくってやろうぜ!」


「そうだよね。亡くなってもまだ苦しんでいるなんて可愛そうだもん。」


エリンは素早く結界を張った。


「炎ノ霊剣」


炎の腕から炎の剣が出た!


「カッコいいね炎くん。」

「熱くないの?」

「敵が来ましたよ」


前衛は炎が炎の剣で悪霊を薙ぎ払う。

中衛はエリンが聖なる弓を放った。

シロウと愛は防御力アップの呪文を前の二人にかけ、ホーリーを遠隔から打った。


「次から次へとうじゃうじゃ湧いてくんな」


「あーもうキリががないね」


「二人とも魔力が少なすぎます。もっと精進してください。」


シロウはそう言うと巨大な狼の姿になった。

鋭い牙と爪で悪霊たちを消し去っていく。


「本当に神様みたいな存在だったんだね。」

「でかすぎだろ。」


炎とエリンは呆気にとられていた。

結界がなかったら大騒ぎになるだろう。


その夜はみんな夢も見ずに朝までぐっすり眠った。




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