第三章 4話 車内会議
第三章 4話 車内会議
「???!!!」
炎と執事は驚きを隠せなかった。
外からは全くわからない。
そこには異常なほど豪華なキャンピングカーの室内が広がっていた。
「異世界の魔法がこれほどとは思わなかったな。」
炎は感心したようにうなずきながら感想を言った。
それぞれ椅子に座る。
「ここならば安心して話すことができそうですね。」
執事は荷物を置いて一番後に座った。
「最近何百年も実体として確認されなかった悪霊が出たのはシロウ様が原因と考えてもよろしいですか?」
「はっきりとはそうですって言えないけれど、悪霊が実体化した時期とシロウが愛知から出た時期は重なってるね。」
「愛知にいたときは悪霊は出なかったの?」
エリンは意外そうに言った。
「そうですね。子犬の姿で拾われて半年は一度も悪霊を見てません。」
「愛知県は結界でもはられていたのかな?」
愛知にいたころは魔法やら結界やら全く知らなかったから正直わからない。
シロウはなにか思うことがあるみたいだけど黙っていた。
「色々なことがあるかもしれないけど、私達はキャンピングカーでこれから仙台を旅行してそれから秋田のお墓参りに行くつもりです。」
わたしたちは悪霊と戦うために旅行をしているわけじゃないのだ。
「なるほど。愛さんたちは秋田にお墓参りをすることが最終目標なんですね。
素敵な旅行ですね。」
執事は心から羨ましそうに言った。
「シロウさんはお墓参りのあとはどうするつもりなんだ?」
炎がじれたように聞いた。
「私は愛ちゃんのお墓参りが無事終わったら異世界に帰ります。」
「シロウさんは愛さんが秋田でお墓参りを終えたら異世界に帰るといううことですね。」
「そうです。私には異世界に帰ってしなければならない使命がありますので。」
エリンは二人が惹かれ合いながらもはたから見るともどかしいほど踏み込み合わないのがなぜなのか理解した。
二人は最初から別れありきで旅行をしてるんだ。胸キュンだよー!
ってわたしおじゃま虫にもほどがない?
でも結界はらないと色々まずいしなぁ。
ほんというと、おじゃま虫でもまだ二人と一緒にいたいんだ。
二人といるとホッとする。
「俺も一緒に秋田までいってもいいか?」
「それはご迷惑と言うものでしょう」
「武者修行になるだろ。」
「それはそうですが。」
「いいですよ。」
シロウがニッコリと答えた。
「シロウがいいなら私もいいよ。
賑やかで楽しいじゃない?」
「炎くんが泊まるとなると拡張が必要ですね。」
するとありがたいことに二階へのはしごがあらわれた。
「今夜から私と炎くんは二回で寝ましょう。」
二階をみた炎はつぶやいた。
「異世界の魔法はでたらめなすごさだな。」
「これから秋田までよろしく頼む。」
「坊ちゃまをよろしくお願いします。」
炎と執事は三人に向かってお辞儀をした。
坊ちゃま?エリンは現代に坊ちゃまと呼ばれる人間がいることに驚きを隠せなかった。
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こんなに長いお話を書いたことがなくて四苦八苦しておりましたが、最終回まで仕上げました。
いたらない点ばかりのお話ですが、あなたのような心やさしい読み手様のおかげで頑張れます。




