戦国女子!メイドカフェに入店する!
「な、何をなされるのですか?…瞳殿?……」
「今、とんでもなく危険な事を楓ちゃんがやろうとしてたからよ!」
「危険とは?…私があの戦も知らぬおなご達に加勢をする事ですか?…心配ありませぬ、瞳殿、あのような犬、大和飛燕流の敵ではありませぬ!…ふっ♪」
恐らく瞳殿は、私があの頭が三つある犬との決闘で怪我をするのを心配してくれたのだろう!…なので、私は意気揚々と瞳殿に愛刀を差し出し笑みを浮かべた。
「だから、それが危険なのよ!…いい?…あのテレビの中の女の子達は、物語を絵にしてそれを動かしてるだけなの!…分かる?…本当には実在してないの!…それに、あの中には楓ちゃんは入れないのよ!…」
「なぜ、入れないのですか?…今の私なら主と同じ様に、何処にでも行けると思うのですが…」
「行けない、行けない!…あれは巽君の能力だし、楓ちゃんは、絶対にあの中には行けないのよ、それに、あの犬は最後、あの子達が退治するから大丈夫!」
「どうして分かるのですか?」
「え?……い、いや……あ、あはは…わ、私…あの動く絵…去年、ずっと観てたから……はは……」
「そうですか♪…あの麗華とやら、しっかりこの未来の時代から送った私の進言を過去で聞いてくれていたのですね!…」
「そ、そうね…な、何が言いたいのか分からないけど…楓ちゃんのお陰で、世界は魔獣から守られたのよ……はぁ…」
「あははは~♪、楓もこの時代で役に立って良かったねぇ~…」
「はい、剣客冥利につきまする♪」
「おねちゃん、楓ちゃん…私も…凄く!、喉が渇いたから…早くメイドカフェに行きましょ…はぁ~…ほんと、喉渇いた……」
やや疲れた表情の瞳殿に付いて行き、いよいよあのメイド衣装なるものを着たおなご達に会う刻が訪れようとしていた。
「こ…ここが…メイドカフェ…みたいね……」
あの妙な箱があった店から少し歩いた所に、瞳殿が探してくれた[メイドカフェ]の城があった。
「瞳ちゃん、このお城に[めいどかふぇ]があるの?」
「お城じゃなくて、ビルっていうのよ…でも、1階にお店があるようね…にしても……お、女の子には入りにくい入り口ね……な、何だか…エッチな店に見えるけど…」
「あははは♪、えっちなお店?…それ何?…楽しい所?…」
「お、男の人には楽しい所だろうけど…」
「じゃぁ、たっちゃんや浩ちゃんも、しょっちゅう行ってるかもね♪」
「だとしたら…やつらは死罪だわ……」
「え?」
「こ、これが…[めいどかふぇ]なる茶店ですか……」
私が想像していた城の予測とは大きくかけ離れており、白壁に淡い桃色の門のような入口で、その壁の前にはあの衣装を着たおなご達の絵が描かれてある立て板が置かれていた。
「あははは~♪…やっぱり桃色は可愛いねぇ~~♪」
「み、みんな…勇気を出して入るわよ!」
「いいよぉ~♪」
「か、畏まりました…」
♪キ~~~~~ン、コ~~~~~~~~~ン!
瞳殿が戸を引くと、あのパフェを食べた店と同じ音が辺りを響かせた。
「あ、お帰りなさいませ、お嬢様♪」
(あ、あの着物♪………あぁ…こんなに近くで見える事が出来るとは♪…でも…)
私達を出迎えてくれたおなごの上半身は私の想像通りの衣装なのだが、そのおなごの着けているスカートなるものは、かなり裾が短くなっていた!。
(あ、あれでは…瞳殿が言っていた風が吹くと、簡単に[ぱんてぃ]とやらが見えてしまうのではないか!…もし、それが…主の前で起こりでもしたら……)
「それでは、奥の席にご案内しますね、お嬢様♪」
「あははは~♪…うちらお嬢様だってぇ~~…」
「ちょ、ちょっと照れ臭いわね…」
「ところで瞳ちゃん?…[お嬢様]って何?…」
「は?…お、おねちゃん?…もう、あまり喋らないでね……せ、席に着いたら教えてあげるから…」
何やらここの店主は白、桃、黄、の色が好みなのか、店内どこを見てもその色が目立っていた。
(あの[ぱふぇ]の店とは正反対にここは派手だな…)
あの衣装を着ているおなご達は可愛いと思うが、私としてはあの[ぱふぇ]の店の方が落ち着くような気がしている、恐らくこれは至る所にあの派手な色があるからだろう。
「さ、お嬢様、こちらの席でございます、後ほどお嬢様方のお世話をいたしますメイドが伺いますので、何なりとお申し付けくださいませ♪」
(ん?…このおなごではなかったのか?…)
「では、こちらがメニューとなっておりますので、ごゆっくりお選び下さいませ…では、お嬢様、失礼いたします♪」
「あははは~♪…うち何しようかな~~♪」
真っ先におね殿はあの綺麗な絵が載った冊子を広げ、嬉しそうに中を眺め始めた。
「おねちゃん、私にも見せて♪……………いっ……これが……メイドカフェの……メニュ~?…」
「あははは~♪…これ、さっき瞳ちゃんと楓が食べてた[ぱふぇ]みたいだねぇ~、でもこの[ぱふぇ」…うさぎちゃんや、楓の杖に結んでるふわふわくまちゃんの顔になってるね❤…」
「そ、そうね…こんなに可愛くされると食べるの気が引けるわ……」
この店はあの店と同じく[ぱふぇ]があるものの、なぜかアイスらしきものに動物の顔を細工してある…それもかなり腕のある匠が細工したはず…つい私はそのクマちゃんの顔に心臓を軽く掴まれた気がした!。
(…これは瞳殿の言う通り、食べるのが惜しくなってしまう…この、クマちゃん……か、可愛いな❤…………は!!……な!…何を私は惚けておるのだ!……た、たかが[ぱふぇ]なるものに…わ、私は、剣客なのだぞ!…)




