表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国時代の電気屋さん  作者: 朝風清涼
第4章 令和のおなごは何かと面倒だ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

68/151

これが私なの?

 瞳殿(どの)が[ぶらじゃー]なる(ちち)を隠す下着をおね殿(どの)に教えていると、ようやく恭子殿(どの)が私の下着を持って来てくれた。


「お待たせ、中々(かえで)ちゃんのサイズに合った可愛い下着が見付からなくてね……」


「ねぇ、ねぇ?…恭子?…どう?…[おさね]ちゃんの下着姿♪…ほれ!…見てみて♪」


「ふぅえ、瞳ちゃん!…」


「え?………あ、あら♪…とってもいいじゃない!」


 [ぱんてぃ]と[ぶらじゃー]なる下着を着けたおね殿(どの)は、瞳殿(どの)に身体を反転させられ、その容姿を我らに見せてくれた!。


(こ、これが…おね殿(どの)?……ま、まるで…令和のおなごその者ではないか!…)


 長い漆黒の髪に白い肌‥それを桃色の下着がおね殿(どの)の肌を包み…先程よりも彼女の色気が増したのは私の気のせいなのか…。


「どう?…(かえで)ちゃん?…この子の下着姿は?…」


 いつも私に悪態を付いていたおね殿(どの)がやや顔を下に向け頬を赤らめていた、その姿は純真な乙女のようにさえ見える。


「と……とても…綺麗です……どう見ても…令和の、素敵なおなごです…」


「え?……や、やだ…(かえで)ったら……うち、今ね、気が付いたよ、(かえで)って、本当は素直で自分の本音しか言えない()い子だったんだね~♪…」


 やはりおね殿(どの)には口を開かせない(ほう)が私の心を平常心に保てるのだと、たった今理解した…。


「ねぇ?、瞳?…さっきから気になってたんだけど…この(かえで)ちゃんて子…時折、変な言葉遣いになるのね?…」


「えっ!…あ、この子…じ、時代劇アニメオタで…たまにコスサミに参加してるのよ!…ほ、ほら…もうすぐコスサミが開催されるから、そのキャラになりきる練習をしてるの!」


「ふ~ん、今の時代の子らしい嗜好ね、どう?…[おさね]ちゃん?…自分のサイズに合った下着を着けた感想は?」


「う~~~ん……何だか、可愛いけど、お(ちち)が窮屈だよぉ~~…」


「え?…これまでそんなにゆったりした下着を着けていたの?……ま、まさか!…そのバストでずっとシャツしか着た事がないとか?」


「あーーー!…ち、違うのよ恭子!…ほ、ほら…この子は田舎の子で、ずっと着物ばかり着させられてたのよ!…そ、それほど古風な親戚なのよ!…うちの親戚は!……わ、私も…子供の頃、あの家に行くと、着物を着せられていたの…あ、あはは…変な親戚でしょ?…」


「まるで金田一○助が現れそうな所に[おさね]ちゃんは住んでたのね……」


 やはり瞳殿(どの)は嘘が下手のようだ、恐らくは恭子殿(どの)もそれとなく感じてはいると思うが、あくまで(われ)らを客人とみなし対応してくれているのだろう。


「じゃ、次は…アニオタの(かえで)ちゃんね!」


「あの、私には[(あに)]など、居りませぬが……」


「まぁまぁ、(かえで)ちゃん!…ここは何も言わず恭子に従ってね!」


「はぁ…」


 恭子殿(どの)はいくつかの下着を私に見せ、その中で気に入った物を着けさせてくれるようだ!。

 あれほどおね殿(どの)も変わったのだ、私も顔には出さないが、心なしか気分が高揚している。


「まずは、この白地に青いの薔薇の模様が施されてるやつ、それとピンクに赤の❤模様があるビキニタイプでしょ、で…(かえで)ちゃんのスマートな下半身なら、ローライズのショーツも似合うわね、このホワイトブルーなんてのも涼しげでいいと思って♪…それに、今の季節にピッタリのハイビスカス模様も施されてるのよ♪」


(何の事だが意味不明…()(もと)の言葉で話してもらいたい…)


「なるほど、さすが恭子ね!…全部(かえで)ちゃんに似合いそうね♪」


「あははは~♪…(かえで)なら、あの赤いポチポチがあるのがいいと思う~~♪」


「でも、それでは[おさね]殿と生地の色が重なるのでは?…」


「あははは~♪…じゃ、その白とお花の(がら)は?」


「はぁ…」


 私は恭子殿(どの)が出してくれた可愛らしい下着をぼんやりと見詰めていたのだが、そこでトンでもない妄想が頭に浮かんでしまった!。


 [(かえで)……とっても可愛いよ……]

 [そ、そんな…あ、(あるじ)……あ、あまり…私を…見詰めないでください…恥ずかしいです…]

 [さ、もっとその可愛い(かえで)の姿を見せておくれ❤]

 [あ、(あるじ)…い、いけません……]


(……はっ!……い、一体!…私は何を考えているのだ!…あ、(あるじ)に対し、不謹慎極まりない事を頭に浮かばせるなど!…私は(あるじ)の警護役!…それ以上でもそれ以下でもないのだ!…な、何たる失態!…こ、これも令和の時代がなせる(わざ)なのか!…)


 どうも私はこの令和に来てから頭がどうかしている!…この時代における[おなごの心得]を瞳殿(どの)から伝授されればされるほど、何故か(あるじ)の顔が浮かんでしまう!。


(分からぬ…私はどうなってしまったのだ!……やはり、今は警護の任から外れているので(あるじ)の安否が気になっているか?…でなければ、こうも(あるじ)の顔が浮かぶ事に納得ができぬ!)


「それで、(かえで)ちゃんはどれが気に入ったの?…」


「え?…ぁ…ひ、瞳殿(どの)…そ、そうですね……わ、私は…」


(そうなのだ、私は別に(あるじ)の為ではなく、自分の大切な身体を守る為に下着を身に着けるのだ!…それに、おなごの下着は男に決して見せてはならぬ物!…なら、自分が気に入ったのを手にすればいい!…ただ、それだけの事だ…)


「わ、私は…その…花の模様と……薄い青が……いいです…」


「やっぱり♪…私もそうじゃないかと思ってたのよぉ~♪…絶対、(かえで)ちゃんに似合うわよ~、という事で恭子、この2点購入するから試着OKよね?…」


「えぇ、どうぞ♪」


 こうして私は瞳殿(どの)に伝授された作法で、まず薄い青の下着を身に付け、その姿を大きな鏡で眺めた!。


「ひ、瞳…殿(どの)……これが…私…ですか?……」


「えぇ、間違いなく(かえで)ちゃんよ♪……本当に綺麗だわ~♪」


「うふふ♪…苦労して選んだ甲斐があったわ、とっても似合ってるわよ、(かえで)ちゃん♪」


「ま、まぁ…うちほどじゃないけど……ちょっとは、可愛いんじゃない!……ふん!……」


「あ………あぁ……これが……私……」


 幼少期から地味で暗い着物しか与えられなかった私にとって、この様な可愛い物を身に着けた私は嬉しくもあり、やや恥かしさすら感じていた…。


「どうしたの?…(かえで)ちゃん?…段々顔が赤くなってきてるけど…」


「ひ、瞳殿(どの)…本当に…これが、私ですか?…な、何だか…信じられなくて…」


 私は思わず両手で口を押さえ、鏡に映る自分の姿を目を潤ませ見詰めていた…。


「えぇ、とってもランジェリーが似合う可愛い女の子、橘楓(たちばなかえで)ちゃんよ♪」


「あ…ありがとうございます…瞳殿(どの)……恭子殿(どの)……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ