戦国女子!初めてショッピングモールに行きました!
どうやら瞳殿は我らを[らんじぇりーしょっぷ]という所に連れて行きたいようだが、果たしてその店が何なのか当然ながら見当もつかなかった。
「じゃ、時間が惜しいから行きましょうか?…おねちゃん、もう満足した?」
「あははは~♪…まだ食べたいのがあるけど、また明日も連れて来てねぇ~♪」
「モールでいい子にしていたら連れて行ってあげるわ…」
どうも私の耳には母と出来の悪い子の会話に聞こえてしまうのは気のせいだろうか?…。
「うん、分かったぁ~~♪」
(何故だろう……本当にこの人が亭主持ちなのか、つい疑ってしまう…)
[会社の倉庫にて]
「浩一、何とか瞳ちゃん、彼女達と上手くやっているようだ!」
「そうか!…まぁ、嫁さんの今の心境を想像すると…今夜は焼肉でもご馳走しなきゃな……」
「じゃ、俺が後で肉を買ってくるから、ここでBBQでもするか?」
「それはいい、ここなら人の目を気にしなくていいからな♪…彼女らも伸び伸び出来るだろう!…さて、お前もこんなに早く戻って来たし、いよいよ織田信長の桶狭間の戦いを有利にする為の道具をピックアップしておくか?…」
「あぁ、すでに色々考えてある品があるから、彼女らが戻って来るまでに準備しておこう!」
まず、俺の頭で構築したリストの筆頭は[トランシーバー]、それと戦国時代の地形をダウンロードした充電済みの[ノートパソコン]、高性能[ソーラー充電器]、USBメモリ搭載の[ドローン]、天候の変化を知る為の[デジタル気圧計]などだ!。
(後は……ずっと売れ残ってた拡声器も持っていくか…売値が8000円だったが、これも信長様なら小判何両かで買ってくれるだろう…それと、双眼鏡に方位磁石もあればいいな…ふっ♪…これで今川勢を丸裸にしてやる!…)
次に小一郎様と約束をした時間は、この時代で二日後の23時59分におねちゃんらと屋根からダイブすればピッタリ戻れる…無論、今回の目的はビジネスだが、俺としては残りの2日間、彼女達に夢のようなこの時代の時間を楽しませてやりたかった…。
(結構初日から飛ばしてしまったが、残りの時間が限られている以上、今日中に準備を終わらせる方が気分的にも余裕が出来る…それに、おねちゃん達には…この令和の時代で過ごした思い出を沢山作って欲しいから…)
恐らくこの時間は彼女らにとって、生まれて初めて経験する[女子会]の真っ只中だろう…やや不安な事はあの二人が喧嘩をしていないかどうかだが、瞳ちゃんが着いているので心配は無いと、思いたい…。
(とりあず…瞳ちゃんには特上カルビとタン、それにロースも用意しておくか……)
[ショッピングモールに到着していた楓達]
「あははは~♪…ここが[ちょっぴんもーる]っていうお城なの~?…ほんとに大きなお城だぁ~!…」
おね殿の言う通り、この城は見事な横長の立派な城だった!…先にあの[うめだ]とやらの街をみていなければ、またしても私はここで醜態を晒していただろう…。
「ひ、瞳殿…本当にあの城の中には無数の店があるのですか?」
「えぇ、それはもう沢山のお店があるのよ♪…さ、行きましょ!…」
この城の広い平地には多くの人を乗せる猪が待たされており、それに混じって瞳殿の猪もこの群れの中に放した。
「あ、あの?…この城に入るには、手形などいらないのですか?…でなければ、門番が我らを怪しむのではありませんか?…」
「心配ないわよ、このお城は誰でも自由に入ることが出来るから♪」
「あははは~♪…優しい大名様なんだねぇ~~♪」
「大名?……ま……まぁね……ほら、ちゃんと私に着いて来てね…」
全くこの時代の建物には驚かされる事ばかりだ、自動で開く透明な板の戸、何処で演奏しているのか分からないが、城内に流れる静かな雅楽…勝手に動いている階段!…高い天井…延々と連なる派手な店…間違いなく最初にこの光景を見たのなら、きっと私は……。
「おんやぁ~~?…お~~い!…楓ぇ~~…また気を失ったのか~~?…」
「う、失ってはおりませぬ!…も、もう令和の風景に慣れておりまする!」
「ならいいけどぉ~…早く着いて来ないと、ここで見捨てて行くからねぇ~~♪」
「し、心配無用です!」
私とおね殿はあの動く階段に乗り、瞳殿に二階の[フロア]なる場所へ案内された。
「あははは~♪…あの動く階段、楽チンで面白かったぁ~♪…また乗ろうねぇ~♪」
「そ、そうね…帰りに乗りましょうね……おねちゃん?…それと…あまりはしゃがないでね……」
「へいへい♪」
瞳殿の後を着いて[フロア]の街道を歩いていると、右も左もこの時代の着物を売る店が並んでおり、藤本殿が言われた(この時代のおなごは好きな着物を自分で選び着ている)は真であった!。
「ねぇ?…楓ちゃん?…ここにはもっと楓ちゃんの似合いそうな服があるのに、やはりメイド衣装がいいの?」
「はい…初めて主が私に似合うはずと言ってくれた着物なので、是非それを着て主に見ていただきたく…主…喜んでくれると思います…」
「それって、巽君はただのロリオタにしか聞こえないんだけど……」
「あははは♪…うちは、やっぱり!…お乳の……」
「はい!、それダメ!」
「どしてよぉ~~…」
「あのね…さっき車の中で聞いて想像したけど、仮にも人妻がビキニとホットパンツの格好で人前に出るなんて、いけない事なの!…おねちゃんのコーディネートは私がやります!」
「うちもたっちゃんに褒めて欲しいから、可愛い着物じゃなきゃ許さんよ!」
「任せなさい!…でも、まずはあの店に行くからね!」
瞳殿が指差した店は眩いほどの明るさで、見たことの無い大きくて白い人形がおね殿の望んでいた乳を隠している着物を着せられていた!。
「あははは♪…なぁ~~んだ、ちゃんと瞳ちゃんはうちの事を考えてくれてたんだぁ~…よし!…この後は、あの人形と同じ姿でたっちゃんのとこに帰ろう~~~♪…」
「絶対、ダメ!…あれは女の子用の下着なんだから!」
「え?…したぎ?……あははは♪…でも、たっちゃん喜びそうだけど…」
「そんな姿でモール内を歩いたら、巽君以外でも喜ぶ者が大勢居るから!…てか、大騒ぎになるわ!」




