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戦国時代の電気屋さん  作者: 朝風清涼
第3章 戦国女子が令和の時代に来るとこうなります!

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何をやっても初体験!

 ようやく彼女達もこの街の騒音に鳴れてきたのか、車や電車、飛行機の音にも反応しなくなっていた。


「そういえば、喉が渇きませんか?…すぐ近くに自販機があるので飲み物を買いましょう!」


「じはんき?…たっちゃん?…それ何?…」


「ま、着いて来てください♪」


 浩一がここに到着するまでまだ時間がかかる、それにこの暑さだといくら浴衣姿とはいえ、脱水症状になる可能性もあるので、俺は彼女達に水分補給をさせるため自販機へと向かった。


「……あ、(あるじ)…この箪笥のような箱は何ですか?…」


「あははは~♪…これが[じはんき]?…何だか長いのや小さい筒が並んでるけどぉ~…」


「えぇ、これが全部飲み物なんですよ…そうですねぇ~…まずおねちゃんから聞きますけど、甘い物とお茶、喉に爽快なシュワシュワした感触が分かる物、藤吉郎様や信長様がお気に召したコーヒーという飲み物がありますが、どれがいいですか?」


「う~~~ん……旦那がもう口にしたのはムカつくからいらない!…そのシュワシュワがよく分からないから、それがいい♪」


(なるほど…炭酸飲料か……だが、炭酸初体験でコーラは刺激が強いかも……なら、ファン○オレンジだと蜜柑味だから取っ付きやすいかもな…)


 俺は浴衣の袖から小銭入れを取り出しそうとした時だった!。


「あははは~♪…あのぉ~、シュワシュワした飲み物をくっださいなぁ~~♪」


「え?」


 いきなりおねちゃんは自販機に向かって何やら注文を言い始めた!。


(ま、戦国女子なら当然のリアクションか……けど、ちょっと面白いから暫く様子を見ていようか…)


「お~~い、お客さんだよぉ~~…シュワシュワの飲み物くださいなぁ~~…」


「…お(ぬし)…客が注文しているにも拘わらず、返事もせぬとは…無礼であろう!」


(あ、楓さんも参戦した…それも口調が変わった…これは、少々キレたみたいだな…)


「あんたさぁ~、お客に「いらっしゃいませ~」とか言えないのぉ~?…無愛想な(かえで)でも少しは話せるのに、こんなんでよく(あきな)いが出来るもんだよ!」


(な、なんか…お、面白い!…これ、動画に撮って投稿したらフォロワー増えるんじゃないか?…)


「おのれ!…まだ何も言わぬのか!…ならば!!」


 とうとう業を煮やした楓さんは、手にしていた[仕込み刀]の(つか)を握る!。


「あははは~♪…このおなご、怒ると大和飛燕流(やまとひえんりゅう)が出るよぉ~♪…斬られたくなかったら、早くシュワシュワの飲み物を出しなさ~~い!!」


<ママ~~…あのお姉ちゃん達、自販機に文句言ってるぅ~~…おかしな人なの?…>

<しっ!…あの人らと目を合わせちゃダメ!!>


 俺の背後から散歩中の親子の声が聞こえた…俺としても楓さんがいつ抜刀するか分からなくなったので、ここは一先(ひとま)ず事の収拾を始めた。


「あ、あの…お2人共…自販機というのは、人が居なくてもお(かね)…いえ、(ぜに)を入れるだけで買い物が出来る道具なのです…見ていてくださいね…」


 ♪チャリン……………ピッ!………ガッタン!!……チャリン、チャリン、チャリン……


 500円硬貨を入れ、予定していたおねちゃん用のファン○オレンジを購入し、俺は自販機の扱い方を彼女達に教えた。


「分かりましたか?…このように銭を入れて欲しい商品のボタンを押すと、その商品を出してくれるのです!」


「あ、(あるじ)の時代は…な、なんでも…簡単に…物が買えるのですね…」


「まぁ…この国だけかも知れませんが…はい、おねちゃん!…どうぞ♪」


 まだ俺の悪戯心(いたずらごころ)がムズムズしていたからか、手にしていたファン○オレンジをまるでリレーのバトンを渡すようにサッとおねちゃんに差し出した!。


「あ、ありがと♪………!!!…な、何これ?……なんでこんなに冷たいのぉ~~~?…外はこんなに暑いのにぃ~~!!」


(ぷっ♪…予想通りのリアクション、ありがとうございます!!)


「これがこの自販機の凄い所です!…今のような夏は飲み物を冷してくれますし、冬の寒い時期は温めて出してくれるのです♪…さ、その先の丸い所を回して蓋を取れば飲めますからやってみてください♪」


「う…うん…」


 ♪プシュッッ!……


「わ!…蓋を回したら、音がしたよ!!」


「それがシュワシュワドリンクの醍醐味ですよ♪…さ、ゆっくりそのまま容器に口を着けて飲んで見てください!」


「……………ゴクッ………う、うわぁぁぁーー!!…し、舌がピリピリするぅーー!!…喉もビリビリしたよぉぉーーー!!……でも、蜜柑の味がして、このシュワシュワ美味しい~~~❤」


 おねちゃんは初めてのファン○オレンジを気に入ったのか、嬉しそうに喉を潤していく…俺自身も炭酸飲料の初体験はあったはずなのだが、全く記憶に無い…。


「今の季節にピッタリの飲み物ですよね♪…さ、次は楓さんだけど、何の味が好みかな?…おねちゃんと同じシュワシュワ系がいい?」


「あははは♪…(かえで)もうちと同じ……ゲプッ!……や、やだ!……う、うち…たっちゃんの前で…」


「シュワシュワドリンクを飲めば、男も女も関係なく誰でもゲップが出てしまいますから、気にしないで味わってください」


「そ、そうなんだ…あははは♪…じゃ、遠慮なく~…いやぁ~、こんな暑い夏に冷たい飲み物が飲めるなんて♪…やっぱり、たっちゃんの時代はいいなぁ~~❤…」


「は…はは…それはどうも……で、楓さんは決まった?…シュワシュワにする?」


「い……いえ……あ、(あるじ)の前で…はしたなくゲップをするのは…おなごとして…」


「あ~?…何?…うちは、はしたないって言いたいのかい?」


「はい、はい、おねちゃんも楓さんの言葉に敏感になりすぎです!…じゃ、この冷たい[おしるこ]はどうかな?…」


「おしるこ?……何ですか?…それは?…」


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