勇者と聖女と 〜帰還そして〜
朝になった後、改めてソラちゃん達と合流した。
「シア!もう寝てなくて大丈夫なの!?」
「うん、すっかり回復したからね」
「本当に大丈夫ですか?」
起きて出会った瞬間にとても心配された、、、。
「本当に大丈夫だから」
そうしていると、後ろから急に柔らかい物が、、、
「シア様!」
「うわっ!」
『ちょっと!マスターにそんな物を押し付けないでください!!』
「仕方ないですよ心配だったのですから〜」
そういって離れようとしないフォンにたいしてアピがいつも通り(?)に言い合う。その時、
「シア、話しがある」
マリスが耳元で言ってきた。
「話し?」
マリスがいつにも増して真剣に見えたのでフォンを少し強引に離し、マリスの話しを聞こうとする。
「?どうしましたか?」
「少しマリスに話しがあるっていわれてね」
「でしたら私もご一緒させて、、、」
「2人でお願い」
「っていうことだから」
「ぷぅ〜妻をさしおいて浮気ですか?」
「まず結婚もしてないしそもそも結婚もしないからね?」
「もしかして私が一国の姫だからですか?国民も私が結婚することに反対はないのですよ?」
「え!?」
ソラちゃんが1番驚いた。ただ姫様の言葉にいつの間にかいたミケさんが付け加える。
「もし姫様が立場に関係なく結婚するとしたら国民は賛成か反対かを聞いた時、国民みな異論無しの賛成というだけですよ」
「なるほど、、、」
「ミケ!それはシア様には秘密だと言ってたじゃないですか!」
「私はソラ殿に話しただけですよ。」
「ムゥ〜そもそも、、、」
流石お義姉ちゃん、、、義妹を上手くいい伏せている、、、。
そして、義姉妹で口喧嘩(?)をしている間にマリスと別の場所に移動する。
「それで話しって?」
『言って起きますがマスターはあなたの下に着くつもりはありませんからね?』
何故か先にアピがいう
「今は少し違う」
『?』
「じゃぁどんな話し?」
「これからシアはまたあいう状態になる可能性がある」
「、、、」
マリスの言葉に何も言えずにいる。ああいう状態とは詳しくマリスは言わないがこのタイミングでいうのならアピから聞いた、デスドラゴンを討伐した時の状態だろう。
「下手したら周りを巻き込むそれか、、、」
「正体がバレる可能性がある、、、そうでしょ?」
少しマリスが目を見開く。
「わかってる。いつか正体がバレる、最悪のバレ方をしたら目も当てられない。」
『マスター、、、』
「だからさ、帰ったら村を出るつもりでいるの、その方が楽だろうからね」
「あの2人にはいうの?」
「いや、言わない、だからこっそり抜け出す」
こっそり抜け出すのはやはり2人には自身の正体がバレたくないからだと思う。
どうしてバレたくないのに帰ってからなのか、そう聞かれたら、単に名残りである。2人とは深く関わりすぎてしまった。
マリスは少し考えた後、
「わかった」
「?それだけ?」
「私の下につく?」
「あいにく誰かの下につくつもりはないからね」
「だと思った。」
そう話し終えた後、またソラちゃん達と合流し、帰還することにした。
「シア様まで帰ってしまうのですか?まだ式すら上げていないのに?」
狐耳で白髪の美少女姫様が上目遣いで見てくる、、、うっ、後もう少しだけって言いそうになった、、、。
何とか正気を保ち、
「ごめんなさい、やっぱり姫様とじゃ立場が違うので、、、」
「ムゥ、、、分かりました!まずはそういうことにします!」
(?そういうこと?)
「私はまだ一国の王としては未熟ですからね!シア様に認めていただけるくらいに力をつけて改めてシア様を迎えに行きます!なので待っていて下さいね!」
何このイケメン姫様、、、普通だったらこの時点で速攻惚れてるよ?でもさ、、、違う!そうじゃない!!
『もうそういうことにしときましょうか?認めなければ良いのですし、、、』
oh、、、とうとうアピも折れかけてる!アピが折れたら終わりなのよ、、、。
そんなこともいざ知らず。
「ふふ〜待っていて下さいね!」
そして、フォン達と別れた。帰りは少し無理をいって歩きにして貰った。
「まぁシアが言うなら、、、」
「大丈夫ですよ」
「ありがとう」
そして、最後のソラちゃんやユイナちゃん達との旅をする。
時間にして、3週間ぐらいだろうか、その間はそれといって危険なことが起こらずに旅ができた。
いや、、、
「むにゅ〜」
『マリス!マスターにくっつきすぎですよ!!』
「眠い静かにぃzZZ、、、」
『マスターからも何かいって下さいよ!』
「アピちゃん、そんなにカリカリしてると疲れるよ〜私みたいにリラックスリラックス〜」
「スゥ、、、スゥ、、、」
『ソラちゃんの場合は単に現実逃避じゃありませんか?』
「スヤ〜」
『寝たふりで誤魔化してませんか?』
「スッスヤァ〜」
『駄目だこの勇者、、、』
「まぁアピもゆっくりしたら?」
そして頭を撫でてやる。
『マスターがいうのなら、、、その代わり私もマスターで寝ます』
そう言ってアピが服の胸ポケットに入って寝る体制に移る。
アピってアピ(本体)自体はずっと腰に肌身離さずあるのだからいつも近くで寝てるような物では、、、?
てか、武器って寝るの??
といったようなことがあった。
そして、後少しで村に着くという時、マリスが途中で立ち止まった。
「どうしたの?マリス?」
とソラちゃんが問いかけても反応一つせず、ただ斜め下を少し見ていた。
「どうしましたか?回復魔法が必要ですか?」
そういってユイナちゃんがマリスに近づいた時、
「、、、」
「えっ?」
『「!?」』
「ユイナ!!?」
マリスがユイナちゃんを殴った。ユイナちゃんは一撃で気絶してしまった。
「マリス!!あなた今自分が何したか分かってる!?」
「気絶させただけ」
マリスがソラちゃんを真っ直ぐと見つめる。
「そう、わざとなのね、、、でもどうして?」
「ソラ、、、いや、今は次期勇者に関係のないことだ」
「なっ!?」
一瞬にしてソラちゃんの懐に潜り拳1発、ソラちゃんは倒れこんでうずくまる。
「気絶させたと思ったのだけど?」
「ふっ、、、舐めて、、、貰っては、、、、困るわよ、、、」
「そう、、、」
さっきの一撃で気絶しないソラちゃん、それでも動くことは出来ないようである。
「どうして、、、?」
「理由は簡単」
「?」
マリスがこちらにゆっくり近づいてきた。ソラちゃんはこちらを見ている。
そして、マリスは、
「気付かなかったの?」
「何、、、を?」
「私は魔族」
「なっ!?」
ソラちゃんは驚きを隠せていなかった。そりゃそうだろう、今まで、他の魔族を討伐する際、何もいってこない所か、仲間であるはずの他の魔族が死ぬ際、何もいってこなかったのだから。
そして、マリスは続ける。
「それにシアちゃんも人間じゃない、いうなれば、人間に殺しの道具として作られたホムンクルスだよ?」
「!?そん、、、な、、、」
「とはいえ、不良品扱いされて、捨てられたみたいだけどね、、、」
「どうして、、、」
「魔族だからだよ?勝手に人間に作られ、勝手に捨てられた、それでもシアは人間を恨まないの?」
「、、、」
どう答えれば良いのかわからなかった。どうしてマリスはこんなことをしたのか全く分からなかった。
「シ、、、ア、、、」
「どうせ捨てられちゃうんだよ?それでも良いというのは信じられない。魔法でそうなるように仕込まれたんだよ?」
「、、、」
「仕込まれたなら、、、仕方ないでしょ?だからさ、、、」
そう言ってマリスは魔力の塊を気絶しているユイナちゃんに向けた。
「ユイ、、、ナ、、、!」
ソラちゃんは動けないでいた。
「私と一緒に来て?そうじゃなければこの娘の頭が飛ぶよ?」
マリスは脅してきた。ユイナちゃんは気絶、ソラちゃんは動けない、、、そんな状況で選択は一つだった。
「分かった、、、一緒に行く」
「シア、、、」
「うん、ありがとう」
そして、マリスがユイナちゃんと私の立ち位置を入れ替え、転移の魔法陣を発動させる。
「シア!」
「!」
ソラちゃんは剣で身体を支え、無理やり身体を起こし、戦おうとする。そんなソラちゃんに私はスリープと一時的な結界を張り、ソラちゃん達を閉じ込める。
「ありがとうさようなら」
「そん、な、、、シ、、ア、、、」
そして、これを最後に視界が光に包まれ、転移が発動する。
いや〜これまた意外な展開ですねぇ〜囚われの姫ならぬ囚われ(?)のマイエンジェル、、、一体全体マリスちゃんは何がしたいのでしょうねぇ〜?




